フィールドワークの魅力を徹底解説!メリットや実践例、身につくスキルをご紹介

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公開日
2025/09/19

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フィールドワークの魅力を徹底解説!メリットや実践例、身につくスキルをご紹介

大学の時間割作成で「フィールドワーク」という魅力的な言葉を目にして、一体どんな活動なのだろう、自分にできるだろうかと興味を持っていませんか?また、就職活動に向けて何か新しい経験を積みたいと考えている方もいるかもしれません。フィールドワークは、教室の机上だけでは得られない「生きた学び」を体験できる貴重な機会です。

この記事では、フィールドワークがどのような活動なのか、その基本的な定義から、実際に参加することで得られる数々のメリット、そして将来のキャリアにも役立つ具体的なスキルまでを詳しく解説します。さらに、身近な場所で手軽に実践できる例から、少し足を伸ばして挑戦する事例まで、具体的なフィールドワークの姿をご紹介しますので、あなたにぴったりのフィールドワークを見つけるヒントになるはずです。 この記事を読み進めることで、フィールドワークへの疑問が解消され、挑戦への一歩を踏み出すきっかけとなるでしょう。

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1.はじめに

はじめに

1-1 フィールドワークとは?

フィールドワークとは、文字通り「現場(フィールド)」に赴いて行われる調査活動のことです。文献調査のように書物や論文から情報を得るのではなく、調査対象となる場所や人々のもとへ自ら足を運び、直接的な観察や対話を通じて一次情報を収集する手法を指します。これにより、本には書かれていない、その場でしか得られない貴重なデータや洞察に出会うことができるのです。

この調査手法は、多岐にわたる学問分野で活用されています。例えば、人文社会科学系では、文化人類学者が異文化のコミュニティに入り込み、人々の暮らしや文化、社会構造を肌で感じながら調査を進めることがあります。また、社会学では特定の地域の住民へのインタビューを通じて、社会問題の根源を探ることもあります。

一方、自然科学系においてもフィールドワークは欠かせません。地理学では特定の地形を実際に歩いて観察したり、地質を調べたりします。生物学では、森や海に出向き、そこに生息する動植物の生態を直接観察・記録するといった活動が行われます。このように、フィールドワークは研究対象に応じて形を変えながら、それぞれの分野で重要な役割を担っています。

1-2 フィールドワークの重要性

フィールドワークが学問的に、そして個人の成長にとって重要である理由は、教科書や論文だけでは決して得られない「生の情報」に触れられる点にあります。学術書は整理され、体系化された知識を提供してくれますが、それはあくまで二次情報であり、現実世界から切り取られた一部に過ぎません。フィールドワークでは、現場の複雑さや予期せぬ出来事、そして人々の感情や文脈といった、多層的な情報に直接触れることができます。

この「生の情報」に触れることで、物事を多角的に捉える視点が養われます。例えば、ある社会問題について文献で学んだとしても、実際に現場で当事者の声を聞くことで、その問題が抱える根深い背景や、教科書では語られない実情が見えてくることがあります。このような経験は、単なる知識の習得に留まらず、批判的思考力、つまり与えられた情報を鵜呑みにせず、自らの頭で深く考え、本質を見抜く力を育む上で不可欠です。

また、予期せぬ発見もフィールドワークの醍醐味です。計画段階では想定していなかった事柄が、現場でのふとした気づきから、研究の方向性を大きく変える重要なヒントになることもあります。こうした偶発的な出会いや発見を通じて、探求心や問題意識がより一層深まり、既存の枠にとらわれない新しい知見を生み出すきっかけとなるのです。

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1-3 フィールドワークのメリット

フィールドワークには、学生の皆さんの好奇心を刺激し、将来にわたって役立つ多くのメリットがあります。まず1つ目は、「本には書かれていない一次情報に触れられる」という知的な喜びです。文献調査だけでは決して得られない、現場でしか感じられない空気感や、人々の生の声、そして予期せぬ発見は、皆さんの知的好奇心を大いに満たしてくれるでしょう。例えば、ある伝統工芸について学ぶ際、本を読むだけでなく、実際に職人さんの工房を訪れて、道具の音や素材の匂い、そして職人さんの手さばきを間近に見ることで、より深く、多角的な理解が得られます。

2つ目のメリットは、「就職活動でアピールできる実践的なスキルが身につく」という実利的な点です。フィールドワークは、企画力、情報収集・分析力、コミュニケーション力、問題解決能力など、社会で求められる幅広いスキルを総合的に鍛える絶好の機会です。特に近年、企業が採用活動で重視する「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」のテーマとしても、フィールドワークは非常に強力なアピールポイントとなります。自ら課題を設定し、主体的に行動して困難を乗り越えた経験は、皆さんの「主体性」や「行動力」を裏付ける具体的なエピソードとして、面接官に強い印象を与えることができるでしょう。

そして3つ目のメリットは、「普段出会えない人々との交流や新たな発見がある」という、何よりも「楽しさ」につながる点です。フィールドワークを通じて、普段の学生生活では接点のない地域住民の方々、専門分野の異なる研究者、あるいは異文化を持つ人々と出会い、交流する機会が生まれます。彼らとの対話から得られる多様な視点や価値観は、皆さんの世界観を広げ、人生をより豊かにしてくれるでしょう。時には調査を忘れて、地元の人々と一緒に食事をしたり、地域の祭りに参加したりといった経験が、調査対象への深い理解につながり、また忘れられない思い出として残ることも少なくありません。

2.フィールドワークで身につく3つのスキルとは

フィールドワークで身につく3つのスキルとは

フィールドワークは、ただの調査活動ではありません。現場での経験を通じて得られるスキルは、大学生活だけでなく、その後の社会人生活でも大いに役立つ汎用性の高いものばかりです。ここでは、特に重要な「データ収集・分析能力」「コミュニケーション力」「問題解決能力」の3つに焦点を当てて、それぞれ具体的にどのようなスキルが身につくのかを見ていきましょう。

2-1データ収集・分析能力

フィールドワークでは、机上の空論ではない「生きた情報」を自ら収集し、そこから意味を見出すプロセスを経験します。まず、調査テーマに沿って「何を、どのように調べるか」という調査計画を立てることから始まります。例えば、ある地域の高齢者の生活実態を把握する場合、アンケート調査で定量的なデータを集めるのか、数名にじっくりインタビューを行うことで定性的な深掘りをするのか、あるいはその両方を組み合わせるのかといった手法を検討します。

実際にフィールドに出てからは、観察、記録、インタビュー、写真撮影など多様な方法で情報を集めます。例えば、ある商店街の活気について調査する際、ただ漠然と見るだけでなく、通行人の年代層や購買行動、店主と客の会話の内容などを体系的に記録し、写真や音声データとして保存します。収集した膨大なデータは、単なる情報の羅列ではなく、そこから特定のパターンや傾向、課題を見つけ出すために、分類・整理・分析する作業が不可欠です。この一連の作業を通じて、論理的に情報を組み立て、客観的な視点で分析する力が養われます。

調査設計や聞き取りの進め方は、以下の講座で具体的に学べます。併せてご覧ください。

2-2コミュニケーション力

多くの学生さんが不安に感じるのが「初対面の人とのコミュニケーション」ではないでしょうか。フィールドワークでは、まさにこのコミュニケーション力が飛躍的に伸びます。調査対象となる地域の方々や関係者、いわゆるインフォーマントの方々との良好な関係を築くことは、質の高い情報を得る上で最も重要だと言えます。

例えば、地域の方に話を聞きたい時、「〇〇大学の△△と申します。地域活性化の研究をしておりまして、少しお話を伺ってもよろしいでしょうか」といった丁寧な言葉から入ることが大切です。インタビューの協力をお願いする際には、調査目的や個人情報の取り扱いについて丁寧に説明した許諾文を提示し、安心して話してもらえる環境を整えます。また、会話のきっかけや深掘りのために、「この活動を始められたきっかけは何ですか?」「活動の中で最もやりがいを感じるのはどんな時ですか?」「これまでに苦労されたことはありますか?」といった基本的な質問セットを用意しておくと、スムーズにコミュニケーションが進められます。相手の表情や仕草から感情を読み取り、共感を示すことで、より深い信頼関係が生まれ、本音や貴重なエピソードを引き出すことができるようになります。

初対面での声かけや許諾の取り方、聴き方のコツは、下記講座でも整理されています。気になる方は、ぜひご覧ください。

2-3問題解決能力

フィールドワークは、計画通りに進まないことの連続です。天候の急変で予定が狂ったり、想定していた場所で調査ができなかったり、あるいはアポイントメントが急にキャンセルになったりすることも珍しくありません。しかし、このような予期せぬ事態こそが、皆さんの問題解決能力を鍛える絶好の機会となるのです。

例えば、予定していたインタビューが急遽なくなってしまった場合、ただ諦めるのではなく、その場で代替の協力者を探したり、別の切り口で情報を集められる場所はないか考えたりと、瞬時に頭を切り替える必要があります。また、調査中に協力者から思いがけない課題を打ち明けられた際には、その場で解決策を提示することは難しいかもしれませんが、「なぜその課題が生じているのか」「どのような情報があれば解決に繋がるか」といった視点で、さらに深く掘り下げた質問をすることで、新たな発見に繋がることもあります。

想定外への対応力や考えを進める型については、以下の講座が参考になります。併せてご覧ください。

このように、現場で発生する様々な困難に対して、どのように情報を収集し、多角的に状況を分析し、最適な解決策を導き出すかという一連のプロセスを経験することで、柔軟な思考力と応用力が身につきます。この経験は、就職活動の際に「予期せぬ課題に直面しても、自ら考え行動し、解決に導くことができる」という主体性や課題解決能力として、企業に高く評価されるでしょう。

3.フィールドワークの実践例

フィールドワークの実践例

フィールドワークは、実際にどのように行われるのか、具体的なイメージが湧きにくいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。このセクションでは、国内で手軽にできるものから、海外での本格的な調査まで、さまざまなスケールの実践例をご紹介します。

これらの事例を見ることで、ご自身の興味や環境に合ったフィールドワークの形がきっと見つかるはずです。ぜひ、どんな調査ができるのか、どのような発見があるのかを想像しながら読み進めてみてください。

3-1日本国内でのフィールドワーク

フィールドワークと聞くと、遠方への旅行や多額の費用がかかるイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実は身近な場所で手軽に実践できるテーマはたくさんあります。例えば、大学のキャンパス内やその周辺地域だけでも、費用をかけずに1日で完結できる興味深い調査が可能です。

具体的な例としては、大学のカフェテリアにおけるメニューの選択傾向と食品廃棄ロスの関係を調査したり、キャンパス内に設置されたゴミ箱の配置が利用状況にどのような影響を与えているかを観察したりすることが挙げられます。また、大学の近くにある商店街を訪れ、店主の方々から地域活性化の取り組みや課題についてヒアリングを行うことも、貴重な一次情報を得る機会となります。

これらの調査は、特別な道具や交通費を必要とせず、短時間で実施できるため、学業やアルバイトとの両立もしやすいでしょう。身近な疑問からスタートすることで、フィールドワークの面白さや奥深さを実感できるはずです。

3-2海外でのフィールドワーク

海外でのフィールドワークは、国内では決して得られないスケールの大きな経験と、深い学びをもたらします。異文化の中に身を置くことで、日本の常識が通用しない状況に直面し、視野を大きく広げることができます。

例えば、文化人類学では、特定の民族コミュニティに長期滞在し、彼らの生活様式、慣習、信仰などを参与観察を通して深く理解する民族誌調査が行われます。また、開発学の分野では、途上国におけるインフラ整備の現状や、そこに暮らす人々のニーズを直接聞き取ることで、より実践的な支援策を検討する調査も盛んです。自然科学の分野では、アマゾンの熱帯雨林やガラパゴス諸島など、特定の生態系を対象とした環境調査を通じて、地球規模の課題に迫る研究もあります。

海外フィールドワークは、語学力の向上はもちろんのこと、異文化への適応力、予期せぬ事態への対応力、そして何よりも世界に対する深い洞察力を養う貴重な機会となります。渡航費や滞在費など、準備には多くの時間と費用がかかることもありますが、得られる学びは計り知れないものがあるでしょう。

3-3学生によるフィールドワークの事例

具体的なイメージを掴むために、ある大学の学生グループが行ったフィールドワークの事例をご紹介しましょう。彼らは「なぜ最近、地域のお祭りに若い人が集まらないのだろう?」という素朴な疑問から調査をスタートしました。

まず、彼らは地域のお祭りに足を運び、実際に参加している人々に簡単なアンケートを実施しました。さらに、お祭りの運営に関わる方々や、お祭りに参加しない若者層にもインタビューを行い、それぞれの視点から意見を収集しました。この際、グループ内では役割分担を明確にし、記録係、インタビュー担当、写真撮影担当とすることで、効率的に情報収集を進めました。例えば、インタビューでは「お祭りの魅力はどこだと感じますか?」「参加しない理由は何ですか?」「もし改善するとしたら、どんな点だと思いますか?」といった具体的な質問セットを用意し、多様な意見を引き出すことに成功しました。

この調査の結果、彼らは「若い世代はSNSでの情報発信を重視しているが、お祭り側はアナログな広報が中心であること」「昔ながらの慣習が多く、新しい参加者が入りにくい雰囲気があること」といった課題を発見しました。そして、「SNSを活用した広報戦略の提案」や「若者向けの参加型イベントの企画」などを提言としてまとめ、学内のコンテストで発表し、高い評価を得ました。このように、身近な課題からスタートし、グループで協力しながらも、一人ひとりが主体的に調査に貢献することで、大きな学びと成果を得ることができます。

また、もしグループでの活動が不安な場合は、例えば「大学の図書館における特定のジャンルの本の貸し出し傾向と学生の学習スタイルの関係」など、一人でも完結できるテーマを選ぶことも可能です。自分のペースで進められる「ぼっちOK」な設計も十分に検討できます。このように、フィールドワークは多様な形があり、自分の状況に合わせて最適な方法を見つけることができます。

現地でのふるまいや情報発信、傾聴のポイントは、下記講座で分かりやすく解説しています。気になる方は、ぜひご覧ください。

4.学びを成果にまとめる方法

学びを成果にまとめる方法

フィールドワークは、現地での調査や体験そのものも貴重な学びですが、そこで得た知見を「成果」として形にすることで、より確かな知識やスキルとして定着します。レポート作成や発表といったアウトプットを通じて、皆さんの経験がどのように体系化され、次のステップへとつながっていくのかを具体的に見ていきましょう。

4-1 レポートの型(要旨→方法→結果→考察)

フィールドワークの経験を学術的な成果としてまとめるためには、レポートの「型」を理解することが大切です。大学のレポートには標準的な構成があり、これに沿って記述することで、論理的で評価されやすい文章を作成できます。基本的な構成は、「要旨」「はじめに・目的」「調査方法」「結果」「考察」「結論」です。

まず、「要旨」ではレポート全体の概要を簡潔にまとめ、読者が短時間で内容を把握できるようにします。「はじめに・目的」では、なぜこのテーマを選び、どのような問いを明らかにしたいのかを明確に提示します。次に「調査方法」では、いつ、どこで、誰に、どのように調査を行ったのか、そのプロセスを具体的に記述し、再現性があることを示します。続く「結果」では、収集したデータを客観的に記述し、図表などを活用して分かりやすく提示します。

そして最も重要な「考察」では、得られた結果が目的とした問いに対して何を意味するのかを、先行研究などと関連付けながら深く掘り下げて論じます。最後に「結論」として、考察に基づいた最終的な見解を述べ、今後の課題や展望にも触れると良いでしょう。この型を意識することで、皆さんのフィールドワークが単なる体験談ではなく、学術的な価値を持つ成果物として高く評価され、単位取得にも確実につながります。

レポートの構成や要旨のまとめ方は、以下の講座で手順を確認できます。併せてご覧ください。

4-2 図表・写真の使い方と倫理配慮

フィールドワークのレポートや発表資料では、文章だけでなく図表や写真を効果的に使うことで、伝えたい内容をより分かりやすく、説得力を持って示すことができます。例えば、インタビュー対象者の属性はグラフで視覚化したり、アンケート結果は円グラフや棒グラフで比較したりすると、一目で傾向を掴みやすくなります。また、調査地の風景や人々の活動の様子を撮影した写真は、現場の臨場感を伝え、読者の理解を深めるのに役立ちます。

ただし、図表や写真を使用する際には、特に「倫理的な配慮」が不可欠です。最も重視すべきは、調査協力者のプライバシー保護です。写真に人物が写り込む場合は、必ず本人の承諾を得るか、顔にぼかしを入れるなどの加工を施し、個人が特定できる情報(氏名、住所など)は記載しないでください。また、地域の方々の文化や慣習に配慮し、不適切な表現や誤解を招くような描写は避けるべきです。これらの配慮を徹底することで、信頼性の高い成果物となり、皆さんの研究者としての誠実な姿勢も評価されることにつながります。

見やすい図表の作り方や写真の扱いは、下記講座でも具体例つきで紹介しています。気になる方は、ぜひご覧ください。

4-3 授業・課外での発表やキャリアへの活かし方

フィールドワークで得た貴重な経験は、レポートを提出して終わりではありません。その学びを積極的に発信し、将来のキャリアに繋げることが、皆さんの大きな財産となります。まずは大学の授業内での発表はもちろん、ゼミ発表会や学内コンテスト、さらには学会でのポスター発表など、学術的な場でのアウトプットを目指しましょう。発表の準備を通じて、自分の研究を客観的に見つめ直し、論理的に構成する力が養われます。

特に、就職活動における「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」としてフィールドワークを語ることは、皆さんの主体性や実践力を強力にアピールする絶好の機会です。面接では、「フィールドワークを通じて何を学び、どのように成長したのか」を具体的なストーリーとして伝えることが重要です。たとえば、「私は〇〇という社会課題に関心を持ち、自ら△△地域に赴き、現地の方々へのヒアリングや観察を通して一次情報を収集しました」というように、まずは「課題設定力」をアピールします。

次に、「調査中には予期せぬ困難に直面しましたが、仲間と協力しながら、柔軟に計画を修正し、粘り強く調査を続けました」と、「問題解決能力」や「レジリエンス」を強調します。そして、「多様な価値観を持つ人々との対話を通じて、傾聴力と共感力を高め、最終的に〇〇という成果を導き出すことができました」と、「コミュニケーション力」や「目標達成能力」に結びつけます。このように、フィールドワークで培ったスキルを具体的なエピソードと合わせて語ることで、皆さんの人間性やポテンシャルを面接官に効果的に伝えることができるでしょう。

“伝わる発表”やガクチカへの落とし込み方は、以下の講座が参考になります。併せてご覧ください。

5.まとめ

これまでフィールドワークの魅力や価値について解説してきましたが、最後に、フィールドワークという経験が皆さんの大学生活、そして未来にどのような価値をもたらすのかを改めて考えてみましょう。

5-1フィールドワークの価値

フィールドワークの最大の価値は、答えのない問いに対し、自らの足で現場に赴き、頭で考え、心で感じるプロセスそのものにあります。教科書やインターネットでは決して得られない「生の情報」に触れ、複雑な現実を五感で捉えることで、物事の本質を深く理解する力が養われます。これは単なる知識の習得に留まらず、社会で生きる上で不可欠な洞察力や実践力を育む貴重な経験となります。

この手触りのある学びを通して得られる深い理解と自己成長は、皆さんの今後の人生における大きな財産となるはずです。予期せぬ困難に直面しても、それを乗り越えるために試行錯誤した経験は、将来どんな分野に進むにしても必ず役立つでしょう。ぜひ臆することなく、未知の世界へ一歩踏み出すフィールドワークに挑戦してみてください。

5-2今後のフィールドワークの可能性

フィールドワークは伝統的な調査手法でありながら、その可能性は現代においてさらに広がりを見せています。ドローンを使った広範囲の地形調査やGIS(地理情報システム)による空間情報の分析、あるいはSNSのデータ分析と組み合わせることで、より多角的で深掘りした調査が可能になっています。

テクノロジーの進化は、フィールドワークを時代遅れの学問にするのではなく、むしろ新たなアプローチを取り入れながら進化し続けるアクティブな分野としています。これにより、従来は難しかった調査も実現できるようになり、今後も多様な分野でフィールドワークが活躍することは間違いありません。

執筆:My CareerStudy編集部

執筆:My CareerStudy編集部

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