データサイエンティストとは?仕事内容や必要な知識・スキル、将来性まで解説

データサイエンティストとは?仕事内容や必要な知識・スキル、将来性まで解説

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公開日
2026/9/18

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データサイエンティストとは?仕事内容や必要な知識・スキル、将来性まで解説

データサイエンティストという仕事に興味や関心を持つ人、将来性の高さを感じる人は多いのではないでしょうか。
データサイエンティストは、努力次第で理系・文系どちらの学生でも目指せる職種です。ただし、業務の遂行には、数学やプログラミング、対人スキルなど、さまざまなスキルが求められます。
この記事ではデータサイエンティストについて詳しく解説します。仕事内容、必要な知識やスキル、活躍できる業界、将来性などを知り、データサイエンティストの理解を深めましょう。

1データサイエンティストってどんな仕事?

データサイエンティストってどんな仕事?

データサイエンティストは、コンピューターに蓄積された大量のデータを意味するビッグデータを分析したうえで、その分析結果をもとに経営や事業運営に役立つ情報を上層部に提供し、事業の意思決定を支援します。売上の好不調などの事象がなぜ起きているのか、その要因を数式やルールとして表現することも主な業務に挙げられます。

一般社団法人データサイエンティスト協会では、データサイエンティストを、「データ分析ももちろんおこないますが、ビジネス上の問題にデータドリブンで対応策を講じ、経営陣などに提案ができる人材」と定義しています。

出典:一般社団法人データサイエンティスト協会「データサイエンティストは科学者や研究者とどう違う?」

データアナリスト・データエンジニア・AIエンジニアとの違い

データサイエンティストは、データアナリスト、データエンジニア、AIエンジニアといった職種とよく比較されます。以下の表でそれぞれの相違点を解説します。

職種特徴やデータサイエンティストとの相違点
データアナリストBIツール(企業に蓄積されたデータを見える化し分析や意思決定を支援するツール)などを用いてデータを分析する仕事。データサイエンティストが担当するAIの活用やプログラミング、予測モデルの構築などの業務は含まれない。
データエンジニアデータの分析・解析をしやすくする目的でデータの収集、保存、変換業務をおこなう。データサイエンティストが担当するデータの分析や解析作業などの業務は含まれない。
AIエンジニアAIに関する研究全般、AIモデルの構築や学習、チューニング作業などをおこなう。データサイエンティストはAIをデータの分析に用いる。

ITエンジニアの仕事については、以下の講座でも学べます。

2データサイエンティストの主な仕事の流れ

データサイエンティストの主な仕事の流れ

データサイエンティストの仕事は大きく4つに分けられます。どのような仕事があるか順に解説します。

分析目的を設定し、必要なデータの選定・収集をおこなう

データサイエンティストの仕事は、データを分析する目的を整理し、仮説を立てる作業から始まります。課題の解決に向けてなぜデータを分析する必要があるのか、どのようなデータを分析すれば課題の解決につながるか、などは必ず考えるべきポイントです。課題を抱える担当者に対してヒアリングする作業も必要となるでしょう。

仮説を立てたら、収集すべきデータの項目を選定し、データを収集します。文字情報だけでなく画像や音声なども収集の対象となります。データの収集には、すでに蓄積されているデータを用いる、市場調査をおこなう、調査会社に収集を依頼するなどの方法が挙げられます。

データ加工とAIモデルを作る

収集したデータはそのまま使えるとは限りません。分析を円滑におこなえるようにデータを加工する作業もデータサイエンティストの仕事に挙げられます。データを正常に取得できなかった場合に補完する値をセットする欠損値の補完や、半角・全角、空白などの表記を揃えるデータクレンジングがその一例です。

データを整理したら、説明や異常の検知、予測をおこなうモデル(プログラム)を作成します。一例として、顧客の将来の行動を予測するモデル、顧客を属性に応じて分類するモデル、顧客に商品を提案するモデル、画像をもとに不良品を検知するモデルなどが挙げられます。近年ではAIデータモデリングによるモデルの構築も用いられます。

モデルの効果検証と新たなデータへの有効性の確認をする

構築したモデルは適切か、また新たなデータを与えてもモデルが意図どおりに機能するかという点をチェックします。はじめの段階で立てた仮説とモデルによる結果が一致するかも確認する必要があります。検証をおこなう過程では、パラメータの調整など、モデルの微調整が求められるケースもしばしばあります。

有効性が確認されたモデルを実際のサービスに組み込む

モデルの有効性が確認できたら、サービスとしてリリースする、または実際のサービスに組み込む工程に移ります。いわゆる本番稼働の工程です。実装は機械学習エンジニアなど他職種と連携して進めるケースも多くあります。また、運用開始後も動作やパフォーマンスを継続的にチェックし、状況に応じて修正をおこなう必要があります。

実装の一例としては、GoogleのPageRankが挙げられます。Webサイトの重要度を評価する指標であり、「重要なWebサイトからリンクが張られているWebサイトほど重要なWebサイトである」という観点により数値化されたモデルを用いています。

引用:データサイエンスにおけるモデリングのアプローチ│田村光太郎

3文系でもデータサイエンティストになれる?

文系でもデータサイエンティストになれる?

データサイエンティストは、統計学、数学、情報工学などを専攻した理系出身者が多いものの、文系出身者もいます。

データサイエンティストには、社会人基礎力、統計学・線形代数・微積分の知識、AIや機械学習の知識、Pythonなどのプログラミングスキル、データ収集・分析の実践スキルが求められます。不足している知識やスキルがあれば、その分野を強化する取り組みから始めるとよいでしょう。

文系に向く仕事、また文系出身者がIT業界に入った事例については、以下の記事や講座でも詳しくご紹介しています。

データサイエンティストになるために必要な知識・スキル

データサイエンティストに求められる知識やスキルは大きく5つに分けられます。プログラミングスキルなどITエンジニアに求められる知識やスキルと共通する項目もありますが、それだけではありません。それぞれの内容や身に付けるべき知識とスキルについて詳しく解説します。

なお、ITエンジニアの概要については以下の講座で学べます。

社会人基礎力

社会人基礎力は、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力であり、職種を問わず共通して求められる能力です。データサイエンティストとして活躍している人には、課題発見力、計画力、実行力、働きかけ力が見られる傾向があります。

社会人基礎力の種類スキルの概要
課題発見力現状を分析し目的や課題を明らかにする力
計画力課題の解決に向けたプロセスを明らかにし準備する力
実行力目的を設定し確実に行動する力
働きかけ力他人に働きかけ巻き込む力

データサイエンティストは、仮説を立ててデータを分析し、結果をもとに企業の意思決定を支援する仕事です。そのため、4つの社会人基礎力すべてを必要とする職種といえます。

社会人基礎力の診断結果をもとに、自分の強みや課題を確認してみましょう。
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統計学などのデータ分析に必要な数学の基礎知識

データサイエンティストはAIを用いることから、機械学習や深層学習に関する知識も求められます。これらの理解には、微分・積分(偏微分など)、線形代数(ベクトル、行列など)、統計学(平均、分散、標準偏差など)の数学の知識が必要です。

これらの学びが所属する学科のカリキュラムに入っている場合は、大学の授業がそのままデータサイエンティストに必要な知識の習得につながります。一方、カリキュラムに入っていない項目は大学の授業と別に勉強する必要があります。高校の教科書や参考書などを用いて復習しましょう。

AIや機械学習に関する基礎知識

AIや機械学習、深層学習(ディープラーニング)もデータサイエンティストに求められる基礎知識です。これらの理解には数学の知識がベースとなります。モデルを作るうえで役立つ知識です。例えば、機械学習には、教師あり学習、教師なし学習、強化学習といった種類があります。知識を身に付け、コンピューターが学習する仕組みを理解しましょう。

プログラミングスキル

データサイエンティストには、データの収集や分析前の処理、データ分析など、さまざまな場面でプログラミングスキルが求められます。機械学習の実装によく用いられるPythonや統計解析に特化したRはぜひ習得しておきたい言語です。

あわせて、データベースに関する知識やスキルも身に付けておきましょう。データの抽出や集計をおこなううえで必要な技術です。SQLやリレーショナルデータベースの構造などを理解しておくとよいでしょう。

データ収集・分析の実践スキル

データサイエンティストはデータを扱う職種ですから、データの収集や分析を実践できるスキルも求められます。ここまで解説したスキルを組み合わせてデータの収集や分析に取り組みましょう。

  • 既存研究の論文や研究資料を読み、自分自身でも同じ結果を得られるか再現を試みる
  • 既存の研究結果を応用した実験を自身で計画・実践し、結果を確認する

適切なデータの収集や分析をおこなうためには、関連する業界の知識も求められます。日ごろからニュースなどに目を通し、どのような課題があるかチェックしておきましょう。

4データサイエンティストが活躍する主な業界

データサイエンティストが活躍する主な業界

データサイエンティストはさまざまな業界で活躍しています。IT・Webサービス系の企業はもちろん、製造業やメーカー、金融業、保険業など、ITを利用する側の企業でも求められる職種です。

データサイエンティストは、自社の業務として従事する場合と顧客向けのサービスに従事する場合の2つに分かれます。ここでは3つの業界に分け、データサイエンティストがどのように活躍するかを解説します。

IT・Webサービス系:ユーザー行動の分析に携わる

ITやWebサービス系の企業において、データサイエンティストはユーザー行動の分析業務で活躍します。ユーザーの行動や取引データなどを解析したうえでニーズやインサイトを把握するとともに、UX(ユーザーエクスペリエンス、ユーザー体験)の向上につながる情報を抽出するといった役割が期待されます。インサイトとは、顧客の購買行動に潜む購買意欲の核心を意味する用語です。

自社向けの業務と顧客向けのサービス提供の2種類があることは、IT・Webサービス系の企業ならではの特徴です。実際にIT企業ではデータサイエンティストの需要が高まっています。

製造・メーカー系:品質改善や生産効率化に貢献する

製造業やメーカーにおいて、データサイエンティストは、品質の改善や生産性の向上、効率的な生産の実現に役立っています。製造ラインの稼働データを分析して生産性の向上や機器のメンテナンス時期を予測すること、品質検査データや製品画像を分析して不良品の発生を防ぐことなどがその例です。適切な取り組みにより、コスト削減と良質な製品の提供が両立できます。

金融・保険系:リスク管理や不正検知の精度向上に貢献する

金融業界では、取引先の信頼性を効率的に分析する、あるいは不正行為を防ぐ目的でデータサイエンティストが活躍します。信用度のスコアリングや与信審査の自動化はその代表的な業務です。取引パターンなどを分析し、不正な使用による被害の防止に役立てます。

一方、保険業界でのデータサイエンティストはリスクに関する業務を担当します。顧客のリスクを保険料の設定に反映する業務がその例です。また、データを活用して顧客のニーズに合う保険商品を開発することも期待される役割の一つです。

5AI時代におけるデータサイエンティストの役割

AI時代におけるデータサイエンティストの役割

AIの普及によってデータの前処理やデータ分析の自動化が進んでおり、生成AIを使えば分析に用いるコードの生成やモデリングに用いるアルゴリズムの選定を簡単におこなえるようになりました。つまり、集めたデータをただ分析するだけなら誰でもできる時代となりましたが、データサイエンティストがいらなくなったかといえばそうではありません。

AIは過去の事例やよくあるパターンをもとに分析することは得意ですが、未知の状況への対応や複数の分野を掛け合わせた分析は得意ではありません。例えば、「新人俳優が商品の紹介をおこない、俳優に注目する人の増加とともに商品の売上も伸びる」という状況をAIに予測させることは難しく、その理由を深掘りすることも困難でしょう。

これからのデータサイエンティストは、課題の設定や意思決定の支援、AI活用の推進といった項目に重点が置かれるようになると考えられます。単純なデータ処理はAIがおこなえるからです。データを解読し顧客に説明し、ビジネスの成功につながる進め方をアドバイスすることまでが、今後のデータサイエンティストには求められるでしょう。

AIの普及と仕事の関係については、以下の記事でも詳しくご紹介しています。

6データサイエンティストへの第一歩!学生のうちにやるべきこと

データサイエンティストへの第一歩!学生のうちにやるべきこと

データサイエンティストを目指す学生には、技術と対人スキルのそれぞれにおいてぜひ取り組んでおきたいことがあります。何をどのように取り組めばよいか確認しておきましょう。

Pythonなどのプログラミングに挑戦する

データサイエンティストを目指すなら、プログラミングへの挑戦は学生のうちに積極的に取り組んでおきたいことです。なかでもPythonは、Google Colab(グーグル・コラボ)などの無料ツールを利用して手軽に学習や実行ができることが魅力です。「今からPythonを学びたい」と思ったときにすぐに始められます。プログラミング未経験でも気軽に学び始められ、プログラミングのスキルを上げられます。

コミュニケーションスキルを磨く

データサイエンティストの仕事では、さまざまな場面で他者とのコミュニケーションが発生します。

  • 顧客や依頼者にヒアリングをおこない必要な情報を収集する
  • データを分析した結果をITに詳しくない人にわかりやすく説明する
  • 機械学習エンジニアなど他職種や他のチームと連携する

スムーズな意思疎通はプロジェクトの成否を左右します。そのため、学生のうちからコミュニケーションスキルを磨く取り組みも重要です。コミュニケーションスキルをアップする方法は以下の講座で学べます。

7まとめ

データサイエンティストは、ただデータを分析して結果を提示するだけの仕事ではありません。顧客のニーズやデータを分析する目的を聞き取り、結果をビジネスの成功につながる方法に翻訳し説明するスキルが求められます。この点から、数学やプログラミングといった理系のスキルだけでなく、ヒアリングや説明といった文系のスキルも求められる職種です。

生成AIが普及した時代においても、データサイエンティストは、データから取るべき戦略を読み取り、顧客にわかりやすく説明できる職種として、さまざまな業界で活躍できるでしょう。興味や自信のある人は、ぜひデータサイエンティストへの道を目指してみてはいかがでしょうか。

My CareerStudy編集部

執筆:My CareerStudy編集部

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