インカレとは?入り方や参加するメリット、注意点を解説
- 公開日
- 2025/11/07
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インカレとは大学生の課外活動のことであり、大学の枠を越えて活動できることが魅力です。この記事では、インカレの特徴や種類、入り方、メリットや注意点、選ぶポイントについて解説します。
サークルは、充実した大学生活を送るうえで重要な活動です。近年では、複数の大学に所属する学生が集まって活動をおこなうインカレ(インターカレッジサークル)も注目を集めています。
この記事では、インカレとはどのようなサークルなのかを詳しく解説します。あなたに合うサークルを選び、大学生活をより充実させましょう。
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目次
1.インカレ(インターカレッジサークル)とは?
一般的にサークルは、同じ大学の学生だけで構成されます。 一方、インカレ(インターカレッジサークル)は、複数の大学にまたがって学生が集うサークルを指します。大学を横断する分、多種多様なジャンルのサークルがあり、所属する人数が多めという特徴もあります。
なお、大学生活において「インカレ」という言葉を耳にする機会は、インターカレッジサークル以外にも複数あります。
| 用語 | 意味・概要説明 |
|---|---|
| 全日本学生(大学)選手権 | スポーツ競技において学生の日本一を決める全国大会。 |
| インターカレッジコープ | 自校に大学生協が設置されていない場合に加入できる学生 や教職員のための生協。学生総合共済や自動車教習所の申 し込み、住まい探しなど、生協独自のサービスが受けられ る。 |
2.インカレに参加するメリット
インカレへの参加には3つのメリットがあります。それぞれ解説します。
2.1 交友関係が広がる
授業もサークルも所属する大学のみで完結している場合、他大学の学生と交流する機会はなかなか持てないものです。特に、学部が少ない大学や文系だけ・理系だけの大学、男子学生ばかりの大学、女子大などに通っていると、話題や交友関係が偏ることもあるでしょう。
一方、インカレでは多様な所属やバックグラウンドの学生と出会えます。さまざまな価値観を持つ学生と交流すれば視野が大きく広がり、将来のキャリアプランにも好影響があるでしょう。
2.2 貴重な体験ができる可能性がある
インカレをサークルの選択肢に入れると、学内でのサークルでは難しいような貴重な体験を積む機会に出会える可能性があります。具体的な例を5つの分野に分けてご紹介します。
イベントの企画運営サークルでは、一人ではなかなかできないイベントをみんなの力で実現できます。
インカレのなかには、「アイドルのコピーダンスイベント」など、外部の参加者を募ってイベントをおこなう場合もあります。大きなイベントの準備には多くの労力を要しますが、終わったあとの達成感を仲間と分かち合えることが魅力です。
ボランティア活動を通じて社会貢献するインカレも多く存在します。
被災者の支援や国際協力、環境保護といった大きなテーマから、子どもの相手や地域イベントのお手伝いといった身近なものまで、自分に合った場所で活動できます。自分の活動が誰かの支えになる実感が得られるでしょう。
高校まで続けてきたスポーツや文化系のサークルが在籍する大学にない場合でも、インカレなら探せる場合があります。
また、まだ競技人口が少ない新しいスポーツや、興味・関心を持つ人が少ない文化系の分野でも、インカレならまとまった人数が集まるかもしれません。好きな仲間と好きなことに打ち込めれば、大学生活をより充実させられるでしょう。
インカレのなかには、ビジネスコンテストの開催などビジネスに関する取り組みをおこなうサークルもあります。ビジネスマナーや社会情勢を知るだけでなく、チームビルディングやリーダーシップも学ぶことができ、自らの成長につながるでしょう。国際的な活動をおこなうサークルもあるため、海外の学生との交流も期待できます。
また、ビジネスについてアンテナを張ることで、就職や起業など将来のことを考えるきっかけにもなります。
ビジネスコンテストや起業については、以下の記事や講座で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
オールラウンドサークルは、「好きなことがたくさんあり一つに絞り切れない」「大学生活をとことん楽しみたい」といった学生に向いています。
1年を通して開催される多種多様なイベントから好きなものを選んで楽しめます。分野が幅広い分、参加する人数が多い傾向にもあるため、好きな活動を選びやすいことも魅力に挙げられます。
2.3 自分のスキルアップにつながる
インカレに参加することは、いろいろな学生と交流でき、自分の大学ではできない経験を得られるだけでなく、学生自身のスキルアップにもつながります。
例えば、イベントの企画・運営サークルやビジネスサークルでは、団体をまとめてイベントの運営をするなかでリーダーシップを身に付けたり、他の企業・官公庁・団体と交渉するスキルを磨いたりすることができます。
また、ボランティアサークルでは、さまざまな年代や立場の人とコミュニケーションを取ることで、視野を大きく広げられるでしょう。
どのインカレに参加する場合でも、自らおこなうべき内容を考え、行動に移すことで主体性を養えます。
一方、インカレでは、異なるバックボーンを持つ人が集まることで人間関係に軋轢が生じる場合もあります。My CareerStudyでは、対人関係におけるスキルを学べる講座をご用意しています。ぜひ参考にしてください。
3.インカレに参加するにはどうすればよい?
3.1 新入生歓迎会やイベントに行ってみる
インカレに参加したきっかけは、インカレのチラシやイベントだったという先輩学生は多いはずです。
特に新入生歓迎会の時期は、キャンパスの周辺でチラシを配っている場合が多くあります。興味のある活動をしているインカレのチラシが手に入ったら、その情報をもとに新入生歓迎会やイベントに行ってみましょう。
3.2 SNSやホームページから連絡する
インカレのなかには、公式ホームページや公式SNSで活動の情報を発信しているケースもあります。そのホームページやSNSからコンタクトを取ることも一つの方法です。「チラシはもらったけれどいきなり顔を出すのは不安」という場合も、まずはSNSやホームページから内容を確認してみましょう。
一方、SNSでは偽装アカウントも作成できるため、インカレの団体名を勝手に名乗った悪質なアカウントが作成されていることもあるかもしれません。コンタクトを取る際には、送信先が本物かどうか十分にチェックしましょう。
My CareerStudyでは、SNSのリテラシーについて学べる講座をご用意しています。
3.3 友達や先輩に紹介してもらう
すでにインカレに参加している友達や先輩に紹介してもらい参加する方法もあります。インカレの内情を知る知り合いがいれば、よりリアルな情報をもとに参加するかどうかを判断できるでしょう。
4.参加する前に知っておきたい!インカレの注意点
インカレに参加する際には、知っておきたい注意点もあります。安心して参加するためにも、これから解説する5つの項目をチェックしておきましょう。
4.1 大学から公認されていない場合がある
インカレのなかには、どの大学からも公認されていないサークルがあります。
例えば、大学から公認されているサークルには以下のようなメリットがあります。
- 学内にサークルのスペース(部室など)を用意してもらえる
- 練習や会議などで大学の施設を利用できる
- 大学から課外活動にかかる費用を一部補助してもらえる
しかし、大学非公認のインカレではこのようなメリットが得られません。イベントの場所や定期的な打ち合わせなど活動場所を確保するのが難しい可能性があります。
4.2 スケジュールの調整が難しい
インカレにはさまざまな大学に所属する学生が集まります。
例えば土曜日に授業がある学生がいる、試験や長期休暇の時期が大学によってバラバラ、ということもあるでしょう。
そのため、イベントや打ち合わせの時間を決めるにしても、集合場所や時間帯を合わせることは簡単ではありません。遠くの場所まで行かなければならない場合もあり、スケジュールや時間割の調整が求められる可能性もあります。
また、週末や長期休暇中に活動がある場合には、「その日は授業がある」「その期間は試験期間中」などの理由で参加できない学生が出てしまう恐れもあります。
インカレに参加するためには、時間割の組み方やタイムマネジメントも重要です。上手な時間割の組み方やタイムマネジメントのコツについては、以下の記事や講座で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
4.3 同じ大学の友達を作りにくい
インカレにはさまざまな大学の学生が集まります。インカレによっては30近い大学から集まる場合もあります。
そのため、必然的に個々の大学から参加する学生数は少なくなり、同じ大学の友達を作りにくいことはデメリットの一つに挙げられます。大学内に仲間が少ないと、学内で一緒に過ごす友達がいないために大学で孤立しがちになるかもしれません。
その結果、大学よりもインカレが楽しくなり、大学に足を運びにくくなって、学業に悪影響を及ぼしてしまうかもしれません。
また、試験を控えた時期に友達と協力して勉強するといった機会も作りにくくなる恐れもあります。
4.4 加入時に審査を実施する場合もある
加入時に審査(セレクション)があるインカレもあります。
例えば、あるインカレオーケストラ楽団に参加したい場合は、担当する楽器の演奏能力を審査しています。また、スポーツ系のインカレでは、そのスポーツに関する技能をチェックされる場合もあります。
審査があるか事前に確認しておくとよいでしょう。
4.5 悪質な勧誘には乗らない
インカレと称して学生に近づく団体のなかには悪質なものもあります。以下のようなケースには注意が必要です。
- どのような活動をおこなっているかほとんど公表されていない
- 実態はカルト的団体が運営しているグループ
- 起業や投資などネットワークビジネスの勧誘をおこなっている
- 物品を高額で売りつけているという噂がある
インカレを選ぶ際は活動の主旨や活動内容を十分にチェックし、納得してから入会しましょう。先輩や友達、親、大学などに相談することもよい方法です。勧誘がしつこい、参加の決断を急がせる、他の人に相談させないなどの項目に該当する場合は、参加を見送ることが賢明です。
特に、近年ではネットワークビジネスに関するトラブルが増えており、ネットワークビジネスリテラシーを高めることも重要です。My CareerStudyではネットワークビジネスリテラシーに関する講座をご用意していますので、ぜひご覧ください。
5.失敗しないインカレ選びのポイント
どれだけ興味があったとしても、いきなりインカレに参加するには勇気が必要と感じる学生も多いのではないでしょうか。そうした場合は、お試しイベントに参加する、複数のサークルを見学してみるなどの方法もあります。
ここからは、失敗しないインカレの選び方をご紹介します。
5.1 活動内容や雰囲気が自分に合うか
インカレの活動内容や雰囲気が自分に合うかどうかは、活動を続けるうえで重要なポイントです。以下の点を参考にするとよいでしょう。
- 本気で活動しているか、緩い活動か
- 経験者ばかりか、初心者が多いか
- インカレの雰囲気が居心地のよいものか
- 話が合う友達ができそうか
- 飲み会でお酒を無理に飲まされないか
インカレで友達を作るためには、対人スキルの向上も重要です。対人スキルについては以下の記事で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
5.2 活動頻度や費用が負担にならないか
活動や雰囲気が合うインカレでも、活動の頻度や費用などが負担になると参加しにくくなります。以下のポイントも確認しましょう。
| 項目 | 具体的な項目 |
|---|---|
| 活動に関する負担 |
・活動の頻度が多い ・集合場所や活動の場所が遠く、行くまでに時間や交通費がかかる ・活動の曜日や時間が授業や他の活動と重なる |
| 費用に関する負担 |
・会費が高い ・合宿や遠征の費用が高い |
こうした自分のスケジュールや資金も考慮したうえで、インカレに参加するか決めましょう。
インカレに限らず、サークル活動に参加する場合、ある程度の出費も発生します。学生のお金事情や貯金のコツについては、以下の記事や講座で詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
6.まとめ
インカレに参加すると、所属する大学にない活動に参加できる、さまざまな大学の学生と交流し視野を広げられる、などのメリットが得られます。自分に合うインカレを見つけられれば、大学生活はより充実したものになるはずです。
この記事を参考に十分に時間をかけて比較検討し、一番楽しめるインカレを見つけましょう。

執筆:My CareerStudy編集部
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