公務員で福祉の仕事？　～子どもと家庭を支えるお仕事～

現在、愛媛県福祉総合支援センターの児童支援グループいわゆる「児童相談所」に勤務しており、18歳までの子どもに関する様々な相談に応じて、家庭をサポートする「児童福祉司」として日々奮闘しています。
児童相談所には、社会福祉士・児童心理司・警察官・保健師・教員などの専門性を持つ職員が集まっており、それぞれの視点を活かして子どもに関する相談に対応しています。
主な仕事内容は、虐待対応・非行少年への指導・子育てに関する相談に応じることです。場合によっては、児童相談所の権限である一時保護機能を使い、子どもの安心安全を確保するために、家庭から距離を取るようはたらきかけることもあります。
子どもの生活に密接に関わる仕事であるため、一時保護等大きな決断を行う際には、所長を含めた会議において児童相談所としての方針を決定します。
子ども一人ひとりに応じたきめ細やかな関わりができるよう、日々心掛けて対応しています。

児童福祉司＝大変な仕事と、よく周囲の人から言われてしまいます。確かに、子どもの生活に直接関わるためそれに伴う責任は大きく重いものです。
児童相談所で関わる子どもたちは、何かしらの困り感を抱えています。それを上手に言葉に出来ずに、殻に閉じこもってしまうこともよくあります。特に非行系の子どもたちは、大人に対しての信頼を十分に持てず、心を中々開いてくれないことも多々あります。どのように信頼関係を築いていくか、日々試行錯誤しています。そのような中で、段々と子どもたちの表情がほぐれてきたり、本音で相談してくれたりすると、子ども自身も1つ成長をしたなと実感します。自分自身も諦めずに向き合ってよかったなとやりがいや達成感を感じる瞬間です。
もちろん、子どもや保護者と関わることは大変でしんどいなと思うことは日々あります。とてもありがたいのは、職場で意見の共有・相談が気軽に行いやすい環境が整っているところです。ケースの担当者は1人ですが、困りごとや悩みごとは同じ立場で働く児童福祉司や、上司が気軽に聞いてくれます。私は家に仕事のモヤモヤを持ち帰ると、どうしてもずっと考えてしまうので、公私の切り替えることを心掛けています。今自分自身がどのようなケースを抱えて、どこに困っているかを気軽に相談し合える環境は本当にありがたく、仕事を続けられている1つの理由かなというように感じています。