「住民のために」が合言葉~愛媛県の保健師ができること~
Q 現在の職業をひとことで表すと?また仕事内容や目標指標を教えてください。
A 保健師とは…「地域社会の健康を守る専門職」
保健師は、地域を「みて」「つないで」「動かす」活動を通して、地域特性に応じた健康なまちづくりの推進を図る職業です。
具体的な活動は、個別支援から施策展開まで多岐にわたりますが、どんなときでも根底にあるのは、その活動が「住民のためになっているか」ということだと思っています。
私は、昨年度まで所属していた保健所の精神保健係において、高次脳機能障害支援普及事業を担当しており、研修会の企画や地域の医療機関と関係機関との連携の仕組みづくりをしていました。他にも、平常時に地域の精神障がい者のグループ活動や家族会への参加・家庭訪問を行い、地域住民や関係者との日頃からの関係づくりに努めるとともに、精神保健福祉法に基づく緊急的な受診援助もしていました。
今年度から所属が変わり、現在は保健師のスキルアップのための研修会など、人材育成に関する業務に携わっています。
異動してから仕事内容はガラリと変わりましたが、保健師のキャリアレベルに応じた研修体制を考える中で、住民のQOLの向上に寄与する保健師になるためには何が必要かを、自分自身の保健活動を振り返りながら改めて学んでいるところです。
県の保健師は、直接県民と関わる機会が少ないというイメージがありましたが、実際に働いてみると地域に出向く機会が多くあり、県内それぞれの地域について自分の目で見て聞いて学べることが魅力だと感じています。
時代の移り変わりとともに、新たな健康課題が顕在化し、それに対応するための活動は益々複雑化・多様化していきますが、これからも保健師として地域住民のニーズに基づいた質の高い地域保健活動を展開できるよう尽力していきたいです。
具体的な活動は、個別支援から施策展開まで多岐にわたりますが、どんなときでも根底にあるのは、その活動が「住民のためになっているか」ということだと思っています。
私は、昨年度まで所属していた保健所の精神保健係において、高次脳機能障害支援普及事業を担当しており、研修会の企画や地域の医療機関と関係機関との連携の仕組みづくりをしていました。他にも、平常時に地域の精神障がい者のグループ活動や家族会への参加・家庭訪問を行い、地域住民や関係者との日頃からの関係づくりに努めるとともに、精神保健福祉法に基づく緊急的な受診援助もしていました。
今年度から所属が変わり、現在は保健師のスキルアップのための研修会など、人材育成に関する業務に携わっています。
異動してから仕事内容はガラリと変わりましたが、保健師のキャリアレベルに応じた研修体制を考える中で、住民のQOLの向上に寄与する保健師になるためには何が必要かを、自分自身の保健活動を振り返りながら改めて学んでいるところです。
県の保健師は、直接県民と関わる機会が少ないというイメージがありましたが、実際に働いてみると地域に出向く機会が多くあり、県内それぞれの地域について自分の目で見て聞いて学べることが魅力だと感じています。
時代の移り変わりとともに、新たな健康課題が顕在化し、それに対応するための活動は益々複雑化・多様化していきますが、これからも保健師として地域住民のニーズに基づいた質の高い地域保健活動を展開できるよう尽力していきたいです。

Q この職業で最も楽しいと感じる瞬間と大変な瞬間はいつですか?
A 焦らず急がず、中長期的な視点で取り組む!
仕事をしていて楽しいと感じる瞬間は、住民のための支援につながっていると実感できたときです。
例えば、緊急対応で関わった精神疾患を抱える住民の方が、退院後に必要な支援につながり地域で生活している様子を聞くと大変うれしく思います。さらに家庭訪問やカンファレンスなどの場で状態が回復した患者さんと再会し、「あのとき病院に行ってよかった。」と直接聞くことができたときには、よりその人のための支援につながったと感じました。
一方で、支援や事業の成果を実感できるまでには時間がかかることが多く、実際の過程の中で、本当にこれでよかったのか、いつ成果が現れるのかと悩むこともあり、大変さを感じることがあります。ですが私が1年目のとき、先輩保健師から引き継がれ、継続して関わっていたある市町の精神障がい者家族会の会員の方とお話していたとき、「保健師さんたちのおかげで今がある。」というお言葉をいただいたことがあり、担当者が変わっても支援が続いていることを実感しました。
このように、保健師としての活動は中長期的な関わりの中で変化の見える活動が多く、担当者も変わっていくためすぐに成果が見えないこともありますが、既存の活動のうえにその時代にあった活動が積み重なって受け継がれていくとても魅力的な仕事だと思います。
例えば、緊急対応で関わった精神疾患を抱える住民の方が、退院後に必要な支援につながり地域で生活している様子を聞くと大変うれしく思います。さらに家庭訪問やカンファレンスなどの場で状態が回復した患者さんと再会し、「あのとき病院に行ってよかった。」と直接聞くことができたときには、よりその人のための支援につながったと感じました。
一方で、支援や事業の成果を実感できるまでには時間がかかることが多く、実際の過程の中で、本当にこれでよかったのか、いつ成果が現れるのかと悩むこともあり、大変さを感じることがあります。ですが私が1年目のとき、先輩保健師から引き継がれ、継続して関わっていたある市町の精神障がい者家族会の会員の方とお話していたとき、「保健師さんたちのおかげで今がある。」というお言葉をいただいたことがあり、担当者が変わっても支援が続いていることを実感しました。
このように、保健師としての活動は中長期的な関わりの中で変化の見える活動が多く、担当者も変わっていくためすぐに成果が見えないこともありますが、既存の活動のうえにその時代にあった活動が積み重なって受け継がれていくとても魅力的な仕事だと思います。
Q この職業で身につくスキル&あると良いスキルは何ですか?
A 木を見て森を見る力~コミュニケーション力と観察力をフル活用~
保健師は、個人・家族・地域をみてそれぞれに必要な働きかけを行い、還元していくといった個と地域全体をみる双方向の活動の中で、住民だけではなく医療機関・学校・事業所等、様々な立場の関係者と連携しながら保健活動に取り組んでいます。
その中で、私が最も大切だと思うことは”木を見て森を見る”視点です。物事の細部に気を取られて全体を見失ってしまうことを意味する”木を見て森を見ず”ということわざがありますが、保健活動においても個別支援に集中していると、地域全体の課題を見逃してしまいそうになることがあります。個別と地域、どちらも大切にしつつ、住民・関係者一人ひとりとの関わりから得た情報を積み重ね、アセスメントをしていくと地域全体の課題が見えてくるので、それらを事業に反映し、問題解決に向けて取り組みます。このように個別の課題から地域全体をみる、地域全体をみて個別の実態にふれるということを繰り返し、地域の実情に沿った健康なまちづくりの推進に努めています。
そして、このように活動を展開していく中で、特に身についたスキル・あると良いと思ったスキルは、コミュニケーション力と観察力です。
住む場所・年齢・育った環境などの背景によって、人々が持つ物事への価値観は様々ですが、保健師として対象者と話をするときには、相手の立場に立ち、言葉では直接的に表現されていない相手の真意や心情を感じとりながらその背景を汲み取り、対話を重ね、潜在的なニーズを引き出すことが求められます。また、様々な関係者と関わる機会が多いため、それぞれの職種や所属する機関によって異なる専門分野を認識し活かせるように、役割を調整することを心がけています。
まだまだ経験と勉強が必要ですが、住民のための支援につながるよう、木を見て森を見る視点を大切に、さらにコミュニケーション能力と観察力を磨いていきたいと思います。
その中で、私が最も大切だと思うことは”木を見て森を見る”視点です。物事の細部に気を取られて全体を見失ってしまうことを意味する”木を見て森を見ず”ということわざがありますが、保健活動においても個別支援に集中していると、地域全体の課題を見逃してしまいそうになることがあります。個別と地域、どちらも大切にしつつ、住民・関係者一人ひとりとの関わりから得た情報を積み重ね、アセスメントをしていくと地域全体の課題が見えてくるので、それらを事業に反映し、問題解決に向けて取り組みます。このように個別の課題から地域全体をみる、地域全体をみて個別の実態にふれるということを繰り返し、地域の実情に沿った健康なまちづくりの推進に努めています。
そして、このように活動を展開していく中で、特に身についたスキル・あると良いと思ったスキルは、コミュニケーション力と観察力です。
住む場所・年齢・育った環境などの背景によって、人々が持つ物事への価値観は様々ですが、保健師として対象者と話をするときには、相手の立場に立ち、言葉では直接的に表現されていない相手の真意や心情を感じとりながらその背景を汲み取り、対話を重ね、潜在的なニーズを引き出すことが求められます。また、様々な関係者と関わる機会が多いため、それぞれの職種や所属する機関によって異なる専門分野を認識し活かせるように、役割を調整することを心がけています。
まだまだ経験と勉強が必要ですが、住民のための支援につながるよう、木を見て森を見る視点を大切に、さらにコミュニケーション能力と観察力を磨いていきたいと思います。
所属企業

愛媛県庁
「愛顔(えがお)」とは、未来志向の前向きな気持ちと思いやりの心が結集した愛のある笑顔のことです。
愛媛県庁では、「愛のくに 愛顔あふれる愛媛県」を基本理念として、心の充足と物質的な充足が調和した愛媛ならではの幸せのかたちを見つけ、それを創ることができる愛媛づくりを目指しています。
県職員の仕事は県の施策の企画立案・実施のほか、市町のサポートや広域的課題への取組み、学校運営等、多岐にわたります。