他己分析のやり方と質問例は?自己分析との違いやメリットを解説

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公開日
2024/1/26

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他己分析のやり方と質問例は?自己分析との違いやメリットを解説

就職活動を進めていくと、自分自身のことを振り返る機会が多くあります。なかでも自己分析・他己分析は自分に合ったキャリアを築いていくためにとても重要です。

この記事では、就職活動や社会人としてのキャリア形成に役立つ他己分析の目的や方法、得られるメリットを解説します。他己分析を何のためにやるのかわからない人や、やり方で悩んでいる人は、ぜひこの記事を参考にしてください。

1.他己分析とは?

他己分析とは?

他己分析とは、客観的な意見をもとに自分自身を知ることを指します。あなたの人柄、強みや弱み、特徴など、他者からみた自分自身を知ることで自身の理解を深めるためにおこないます。


他己分析をすると、これまで認識していなかった新たな自分自身の発見につながります。就職活動においては、自分の強みを理解したり仕事の選択肢を広げたりするにあたって役立ちます。

2.自己分析と他己分析の違い

自己分析と他己分析の違い

自己分析と他己分析は、自己理解を深めるという目的は共通していますが、視点が異なります。

自己分析は、これまでの経験を振り返り主観的に自分自身を把握するものです。一方、他己分析は、他者から自分自身がどう見えているのかを客観的な視点から把握するものです。


自分の性格や強み・弱みは、自分自身では意外とわからないものです。客観的視点から自身を見ることで、自分の本当の魅力や可能性を知ることができます。

3.他己分析をおこなうメリットと目的

他己分析をおこなうメリットと目的

ここからは、他己分析によって得られるメリットや目的を具体的に解説します。

3-1 自分では気付けなかった強み・弱みがみつかる

他己分析によって、これまで自分では気付けなかった強み・弱みがみつかる可能性があります。

例えば、意識せずにしたことに対して相手から感謝されたような経験はありませんか?あなたにとっては自然で当たり前だと思っていたことが、他の人にとっては当たり前ではないかもしれません。他の人からみた「あなた」は、自身で考えているものと異なる場合があるのです。

そのため他者の客観的な視点を取り入れることは、自分自身では気付くことができない新しい側面を発見するきっかけになります。

3-2 自己分析の精度を高められる

他己分析をおこなうことで、自己分析による自分自身の理解をより深めることができます。

自己分析の場合、あなた自身が自分を振り返って分析するため、どうしても主観的になりがちです。

では、他己分析によってわかった「他者からの見え方」を自己分析に紐づけるとどうでしょう。あなたが自覚している特徴や自分らしさを他者も同様に感じていれば、しっかりと腹落ちするはずです。

このように他己分析と自己分析の結果をすり合わせれば、自己分析に高い精度をもたらすことになります。

3-3 自己PRの説得力が高められる

面接の場で自己PRをする際、他己分析の結果にも触れることで説得力を高められます。

面接官に「あなたの強みはなんですか?」と聞かれたとき、回答のなかに客観的な評価が加えられるとより伝わりやすくなるでしょう。「周囲の人からもよく言われます」という客観的な内容は、相手を納得させる要素の一つとなります。

3-4 社会で働くイメージがしやすくなる

他己分析を社会人経験のある人にお願いすると、働くイメージを持ちやすくなります。

あなたの強みや特徴が社会でどう活かせるのか、あなたに合う仕事はどのようなものがありそうかなど、社会人視点ならではの具体的なアドバイスがもらえるかもしれません。

4.実際にやってみよう!他己分析のやり方

実際にやってみよう!他己分析のやり方

実際に他己分析をおこなう際のやり方を紹介します。以下の順に沿って進めてみましょう。

STEP1:まずは自己分析をおこなう

他己分析の前に、まずは自己分析をおこないましょう。理由は、あらかじめ自己分析をおこなうことによって自分自身の理解を深め、他己分析結果と比較をするためです。

他己分析を先にしてしまうと、自己分析の内容が他己分析の結果に引っ張られる可能性があります。また自己理解ができていないまま他者の意見を参考にしすぎてしまうと、正確な自己分析が難しくなります。まずは自己分析をおこない、自己認識を深めましょう。

自己分析のやり方については、以下の記事で紹介しています。これから自己分析に取り組む人はぜひ参考にしてください。

自己分析のやり方は?重要性や活かし方について解説

自己分析をおこなう方法の一つとして、My CareerStudyの「社会人基礎力診断MATCH plus Action」の活用をおすすめします。受験結果からあなたの行動傾向と興味・関心が明確化でき、向いている業界・職種を知ることができます。

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STEP2:事前に質問する項目をまとめる

他己分析で質問したい内容を事前にまとめておきましょう。

漠然とした質問では相手も答えに困ってしまい、あなたが本当に知りたい内容を聞き出せない可能性があります。詳細な内容を聞き出せるよう、事前準備をしておきましょう。

質問例は後述します。


相手から知りたい情報を聞き出すためには、質問力が求められます。


質問力を身に付けるためのコツについては、以下の記事で紹介しています。

質問力に少しでも不安がある人は参考にしてください。

質問力 ~知りたいことを聞き出すための技術~

STEP3:一人ではなくさまざまな関係性の人に頼む

他己分析は、一人だけではなく複数人に対しておこないましょう。

特定の関係性の人だけでは回答に偏りがでるかもしれません。自己理解の精度を高めるためにも、さまざまな関係性の人に依頼するのがおすすめです。

例えば、仲のよい友人や大学・学校でお世話になっている先生・進路指導教員、部活・サークル・アルバイト先の人など、なるべく幅広く回答をもらいましょう。

STEP4:他己分析の目的を伝えて率直な意見をもらう

相手から率直な意見をもらうためにも、他己分析をお願いしたいとしっかり伝えるようにします。相手もあなたの目的を理解し、力を貸してくれるでしょう。

代表的な他己分析の実施方法には以下があります。

  • 対面でおこなう
  • 自分でフォームを作成し、スマートフォンやパソコンなどで回答してもらう
  • 他己分析ツールを活用する

STEP5:他己分析と自己分析の結果を比較する

他己分析が完了したら、自己分析の結果と比較してみましょう。

共通する部分はあなたの特徴ととらえることができます。一方、相違点があればあらためて自己分析をおこない、他者からの評価理由を深掘りします。ギャップがある場合、あなたが改善すべきポイントとしてとらえましょう。


大切なのはあなたが納得感を持てるまで考えることです。自分の認識とは異なる評価や結果となっても、新しい気付きが得られたと前向きにとらえることが大切です。


My CareerStudyでは、LINEやメールで他己分析を簡単に依頼できるツールを提供しています。「社会人基礎力診断MATCH plus Action」による自己分析結果と比較する機能も搭載されているので、ぜひ活用してみてください。

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STEP6:結果を踏まえて就職活動や今後の生活に活かす

他己分析と自己分析を通じて自分の強みが整理できたら、次は就職活動や今後に活かすための具体的なアクションに移ります。以下を参考に実践してみましょう。


エントリーシートや面接でアピールできるように言語化する

エントリーシートの作成や面接でのアピールを想定して、分析結果を言語化してみましょう。強みや特徴を具体的に表すにはどのようなエピソードを用いるべきか、言い換えることで伝わりやすくならないか、聞き手の視点で内容を整理します。


強みが活かせる職種や業種を探してみる

分析結果から、強みを活かせる職種や業種を考えてみましょう。これまであなたが志望していた仕事とは異なる新たな職種や業種がみつかるかもしれません。

自己分析でMy CareerStudyの「社会人基礎力診断MATCH plus Action」を利用している場合は、「シゴトスタイル診断」も活用してもよいでしょう。自己分析の結果に沿ってあなたに合う仕事や働き方を知ることができるため、視野を広げたい人に効果的です。

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弱みを改善する方法を考える

他己分析によってあなたの弱みが明確になったら、どう改善すべきか方法を考えましょう。


例えば主体性がないことが弱みで、その理由として「自分に自信が持てない」、「人見知りである」などが考えられる場合は、理由となる部分の改善を意識し行動します。

具体的な改善策としては「何か新しいことを始めてみる」、「学内のイベントに積極的に参加する」などが挙げられます。自分の弱みを改善するために、前向きに行動することは面接の場でも有効なアピールになります。

5.他己分析で聞いておきたい質問例

他己分析で聞いておきたい質問例

他己分析の際に聞いておきたい質問例を相手との関係性ごとに整理しましたので、前述した「STEP2:事前に質問する項目をまとめる」の参考にしてみてください。

5-1 両親や兄弟など身近な人

家族など身近な人に質問すれば、あなたが子どもだった頃の性格や弱みなど、ほかの人は知らない、もしくは言いづらい内容にも率直な意見がもらえるでしょう。


質問例

  • 子どもの頃はどのような性格でしたか?
  • 昔と今で変わったところはありますか?
  • 子供の頃は何が好きでしたか?
  • 改善できるところや、昔からの弱みはありますか?
  • 私がこれまでの人生で一番変わったタイミングときっかけはなんですか?

5-2 大学や学校の友達

大学や学校の友達に質問すれば、今のあなたが客観的にどう見られているかを正確に把握できるでしょう。


質問例

  • 第一印象と今の印象に違いはありますか?
  • 私がイキイキとしているのはどのようなときですか?
  • 迷惑をかけてしまったこと、怒らせてしまったことはありますか?
  • 自分は集団にいるときにどのような役割を担っていますか?
  • 私はどのような性格だと思いますか?

5-3 OBOG訪問で会った社会人や社会人の先輩

就職活動を経て実際に社会で働く人に質問すれば、就職活動のポイントや経験に沿った具体的なアドバイスがもらえるでしょう。


質問例

  • 私が認識している強みは就職活動でのアピールポイントになりますか?
  • 就職活動生としての私の第一印象を教えていただけますか?
  • 私の強みを生かせる職種や業界はありますか?
  • 普段の振る舞いや言葉遣いなどで気になることや改善すべきことはありますか?(自信がなさそうに見える、など)

5-4 大学の教授や学校の先生

大学の教授や学校の先生に質問すれば、ゼミや研究など物事に対する取り組み方について、客観的な意見がもらえるでしょう。


質問例

  • 私の研究に対する取り組みはどうみえていますか?
  • 私の視点や考え方をどのように評価していますか?
  • 私の発表中の話し方や仕草について気になる点はありますか?

5-5 大学のキャリアセンターや学校の進路相談室

大学のキャリアセンターや学校の進路相談室の担当者に質問すれば、多くの就職活動生をみてきた経験から就職活動で参考になるアドバイスがもらえます。これまで利用してこなかった人は、まずは自己分析の内容を伝えてから依頼しましょう。


質問例

  • 私と同じような強みを持った人はどのような業界・職種で働いていますか?
  • 私を企業に推薦する場合は、どのように伝えますか?
  • 私のこれまでの経験は、社会でどのように活かせますか?
  • 私は○○業界に興味があるのですが、足りない要素や活かせる要素はありますか?

6.他己分析に関するよくある質問

他己分析に関するよくある質問

最後に、他己分析に関するよくある質問をまとめました。

6-1 他己分析はどのタイミングでおこなうべき?

他己分析をおこなうタイミングは早いに越したことはありません。ただし、まずは自己分析をおこなってからにしましょう。前述のとおり、他者の評価を意識しすぎてしまうと自己分析の精度が落ちてしまうかもしれないからです。


就職活動のときに自己理解が深まっていれば問題ありません。それまでに自己分析と他己分析の両方を終えるようにしましょう。

6-2 複数人に評価してもらうのが難しい場合は?

可能な限り複数人から評価してもらうのが理想ですが、少ない人数であっても問題ありません。大切なのは他者の視点を取り入れることです。


依頼できる人数が少なく不安を感じる場合は、別の方法で自己分析をおこなうのも効果的です。My CareerStudyの「今すぐできる自己分析の基礎」講座では。自分史やライフラインチャートなどワークシートを用いた自己分析を実践できます。

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あなたの自己分析とは異なった方法で自身を振り返ってみることで、自身を客観視できます。

6-3 自分の弱みを教えてもらうには?質問しても答えづらい?

就職活動のためだと目的を伝えれば、相手も他己分析の答えづらい質問に協力してくれるでしょう。また、率直に回答してくれそうな人を選ぶのも大切です。


相手も勇気を持って答えてくれているので、内容に対する反応には気をつけましょう。答えてくれた内容に対して顔をしかめたり、反論したりしてしまうと、相手にとって話しづらい雰囲気になってしまいます。感謝を伝えるなどのフォローを丁寧におこないましょう。

6-4 友達から他己分析を依頼されたらどうする?

友達から他己分析を依頼された場合は、快く引き受けると相手の助けになります。相手の他己分析をおこなう際は、以下の点を意識しましょう。


  • 具体的なエピソードを交えて友達の強みや弱みを説明する
  • 相手が前向きな気持ちになるよう、回答には気をつける
  • 相手の考えや価値観を尊重し、自分の認識と相手の認識に差異があっても否定しない

友達の他己分析に協力すると、あなた自身の分析にも役立つ示唆が得られるかもしれません。また、相手の他己分析と合わせて自分の他己分析も一緒に依頼するとお互いフィードバックしやすくなるため、お願いしてもよいでしょう。

7.まとめ

他己分析を通じて自己分析に客観的な意見を取り入れると、自己理解がより深まると同時に新たな発見があるかもしれません。あなたの特性を自分自身で理解し理想のキャリアを歩めるよう、ぜひ他己分析を活用しましょう。


My CareerStudyでは、就職活動はもちろん、社会人として理想的なキャリアを歩むために役立つさまざまなコンテンツをご用意しています。ぜひ参考にしてください。


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執筆:My CareerStudy編集部

執筆:My CareerStudy編集部

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