自己分析のやり方は?重要性や就職活動への活かし方について解説

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公開日
2024/1/12

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自己分析のやり方は?重要性や就職活動への活かし方について解説

就職活動を始める際の準備として、自己分析をおこなうことは重要です。あなたの長所や短所、性格、大切にしている価値観などを明確にすることで、今後自分が何をしたいのかについての気付きが得られます。
しかし、「自己分析のやり方がよくわからない」という人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、自己分析をおこなう目的や、具体的なやり方、注意点について解説します。

1.自己分析とは?

自己分析とは?

自己分析とは、これまでの経験を振り返りながら自身の長所や短所、性格などを明確にすることです。目的に対しどのような行動を取ったのか、なぜその行動を取ろうと考えたのかを振り返って整理することで、大切にしている価値観がわかります。

大学受験を例に考えてみましょう。「なぜその大学を志望したのか」、「合格するために何をしたのか」、「逆境に直面したときどのような考え方をしたのか」などを振り返ることで、あなた自身の志向性がみえてきます。


このように自分自身を見つめ直し、「私はこういう考えを持った人なんだ」と具体化・言語化することで、自分を正しくアピールできるようになります。

2.自己分析をおこなう目的とメリット

自己分析をおこなう目的とメリット

自己分析は、就職活動を含むさまざまな場面で役に立ちます。具体的にどのようなメリットがあるのか、何のために自己分析をおこなうのか詳しく解説します。

2-1 自分の強みや弱みを整理できる

自己分析をおこなうと、自分の強みや弱みが整理できます。

これまであなたが経験してきたことのなかから、自己分析の一環として成功したこと・失敗したと思うことを中心に振り返ってみましょう。成功したことのなかには、あなたの強みが発揮された場面がみつかるはずです。一方、失敗だったと思うことのなかには、あなたの弱みが隠れているかもしれません。

強みと弱みを具体的に言語化し、他の経験にも当てはめてみることで、自分はどういうときに頑張れる人なのかを理解できます。また逆に、こういうときはあまり力を発揮できないと気付くこともできます。

2-2 自分の性格や価値観に合った職業・職種がわかる

自己分析をおこなうと、自分がどういう考え方をする人なのかが明確になります。これは、就職活動の方向性を定める際に役立ちます。どういうときに楽しみを感じるのか、どういうときに苦しいと思うのかを軸に、適した職業や職種を探すことができるからです。

一方で自分の性格や価値観を理解できていないと、何を基準に志望企業を決めればよいのか不明瞭になってしまうこともあります。

就職活動はゴールではなく、社会人としてのキャリアのスタートです。将来自分がどのようなことを成し遂げたいのかを明確にするうえで、自己分析は非常に有効な手段です。

2-3 志望動機や自己PRの説得力が高まる

就職活動の面接では、多くの企業が志望動機や自己PRについて質問します。これは、面接官があなたという人物を短い時間のなかでできる限り理解しようとするためです。

このとき、自己分析をもとに興味があることや強みについて実体験を交えながら話しができれば、内容に一貫性を持たせられ、面接官もあなたという人物を理解しやすくなります。

2-4 「理想の自分」から逆算して行動できる

あなたがなりたいと思う「理想の自分」に近づくためにも自己分析は重要です。

自己分析をおこなうことは、あなたが現在いる地点を明らかにすることです。現在地がわからなければ、理想の自分にたどり着くのは困難でしょう。理想とする自分に対し、今の自分は何を持っていて何を持っていないのか、足りないものをどうすれば手に入れられるのかを逆算し、今後取り組むべき内容を明確にすることも、自己分析をおこなう大きな理由の一つです。

理想の自分になるために自身のキャリアについて考え、行動することを「キャリアデザイン」といいます。

「理想の自分をどう設定すればいいのかわからない」「キャリアデザインについて詳しく知りたい」という人は、キャリアデザインの考え方や具体的な設計方法について解説したこちらの記事もぜひご覧ください。


キャリアデザインとは?重視される背景と学生自ら考えるべき理由

3.自己分析のやり方

自己分析のやり方

自己分析の具体的な方法についてご紹介します。以下の4つを参考にしながら、ぜひ自己分析を実践してみてください

3-1 適性検査やツールを活用する

適性検査やツールを活用すると、定量的なデータに基づいて自分自身を見つめ直すことができます。

例えば、My CareerStudyの「社会人基礎力診断MATCH plus Action」は、あなたのパーソナリティや強みや弱み、社会人基礎力といった内容をデータに基づいて評価してくれます。

詳しくはこちらをご覧ください。

「社会人基礎力診断MATCH plus Action」はこちら



自己分析に加えて、自分に合った仕事を知りたいという人もいるでしょう。

このような場合は、My CareerStudyの「シゴトスタイル診断」がおすすめです。

「シゴトスタイル診断」とは、10個の質問に答えるだけであなたにフィットしている仕事や真逆の仕事について診断ができるツールです。

「どのような仕事があるのか知りたい」「自分の将来がうまく描けない」とお考えの人はぜひ参考にしてください。

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3-2 自分史を作成する


自分史

自分史を作成することで自己分析をするのも方法の1つです。自分史とは、幼少期から現在に至るまでに自分に起こった出来事を時系列で並べて整理したものを指します。作成方法については以下を参考にしてください。


自分史の作り方

  • 1 紙、エクセル、Googleスプレッドシートなどを用いてフォーマットを作成します。横軸は幼少期〜今までの時間の流れ、縦軸には時系列に沿った出来事が記載できる欄を用意しましょう。
  • 2 出来事の欄を埋めていきます。パッと思いついたもの、印象的な出来事など、あまり深く考えずに書き出します
  • 3 一通り記載が完了しましたら、今度は「なぜこの出来事が思い浮かんだのか?」「なぜ印象的なのか?」を考え、出来事の欄の隣にメモします。

これで自分史の作成は完了です。並んでいる出来事を深掘りして自己分析につなげます。

作成した自分史を掘り下げる際に意識したいのは、あなたがどういう人なのかを明確にすることです。例えば、以下の流れで手元にある自分史を確認し、あてはまる出来事を整理してみてください。


掘り下げる内容や質問例

  • 1 楽しく・やる気を持って取り組むことができた出来事
  • 2 失敗した・成果に結び付かなかったと考える出来事
  • 3 影響を受けた人や出来事・本
  • 4 1、2、3それぞれの理由を記載(なぜ楽しく・やる気を持って取り組むことができたのか? なにが原因で成果に結び付かなかったと考えるか?)
  • 5 1、2、3それぞれの共通点をまとめる

1の共通点から、あなたはどのようなときに頑張れる人なのか、何が好きな人なのかがわかります。

一方、2の共通点からは、あなたが不得意なこと、やる気を持って臨むのが難しいことや状況がわかります。

そして、3の共通点から、それぞれが自分の価値観や信念、性格の形成にどのような影響を与えたかが分かります。

3-3 モチベーショングラフ(ライフラインチャート)を作成する


モチベーショングラフ

モチベーショングラフとは、現在に至るまでに経験した出来事を振り返り、うれしかったこと、やりがいを感じたこと、落ち込んだこと、やる気をなくしてしまったことをグラフで表現する自己分析方法です。

モチベーショングラフを作成すると、自分がどういうときにモチベーションが上下するのかが明確になります。自分史とあわせて作成することで、より自己分析の質を高めることができます。


モチベーショングラフの作り方

  • 1 紙、エクセル、Googleスプレッドシートなどでフォーマットを作成します。横軸は幼少期〜現在までの時間の流れ、縦軸はモチベーションの高さを表します
  • 2 時系列に沿って曲線を記入します。0を基準にプラスであればモチベーションが高い、マイナスであればモチベーションが低いことを表現します
  • 3なぜモチベーションが高い・低いのかについて、そのときに起こった出来事を記載します

モチベーショングラフを作成する目的は、あなたがどういうときにモチベーションが高くなるのか、低くなるのかを明確にすることです。また、曲線を用いたグラフで表現することで、どの出来事が自分にとってモチベーションが上がったのか、下がったのかを定量的に整理できます。

ただし、作成時には以下の点を意識しましょう。


  • モチベーションの高低のみではなく、どの程度高いのかをなるべく具体的に数値化する
  • 「Aの出来事よりBの出来事のほうがモチベーションが上がった」というように、相対的に書き込むことを意識する

モチベーションが高い・低い出来事の理由を深く掘り下げることで、あなた自身の行動特性や志向性を発見できます。

自分史やモチベーショングラフ(ライフラインチャート)を使った実践的な自己分析のやり方を知りたい方は、My CareerStudyの「今すぐできる自己分析の基礎」講座もご覧ください。


「今すぐできる自己分析の基礎」講座はこちら

3-4 身近な人に自分のことを聞く

自己分析の方法として、友人や親といった身近な人に自分はどういう人かを聞いてみるのも効果的です。自分が考える自分と他者からみえている自分は異なるケースがあるため、他人からの見え方を聞いてみるとこれまで自分が考えもしなかったような新しい気付きを得られる可能性があります。

友人や親から聞いた内容は、「ジョハリの窓」で整理しましょう。あなたが自分自身を他者にどれだけ開示できているかを把握できます。ジョハリの窓とは、開放の窓・盲点の窓・秘密の窓・未知の窓といった4象限をグラフで可視化したものです。


ジョハリの窓


  • 開放の窓:自他ともに把握していること
  • 盲点の窓:自分は把握していないが他者は把握していること
  • 秘密の窓:自分は把握しているが他者は把握していないこと
  • 未知の窓:まだ誰にも知られていないこと。開放の窓をより大きくし、盲点・秘密の窓のギャップを少なくすることで新たにみえるもの

なお、My CareerStudyの「社会人基礎力診断MATCH plus Action」を実施済みの人は、「他己・自己比較」を活用することで、より深い自己分析も可能となります。

「他己・自己比較」はこちら

4.自己分析の結果を就職活動に活かすにはどうする?

自己分析の結果を就職活動に活かすにはどうする?

就職活動においては、自己分析で明確にできる「あなたがやりたいこと」「できること」に加え、「企業から求められていること」も加味しながら、社会人としてのキャリアを考える必要があります。その際に用いられるのが、WANT・CAN・MUSTの3軸で整理する方法です。

ここからは、各要素の考え方について見ていきましょう。

4-1 WANT

あなたが将来実現したいこと、夢や目標を指します。

「日本の社会課題解決に取り組みたい」のような抽象度が高い内容でも問題ありません。枠にとらわれず、あなたが成し遂げたいことを考えてみましょう。

4-2 CAN

これまでの経験に基づき、いまのあなたができることを指します。自己分析を通じて発見したあなたの強みを活かし「自分にできること」を明確にしましょう。

4-3 MUST

企業から求められていることを指します。どのようなビジネスを手がけていて、どのような人材を求めているのかを調べてイメージを持ちましょう。また、自身が大切にしている価値観や譲れないことなども記載します。

このWANT・CAN・MUSTの3つが重なる部分が、あなたが理想とする自分像です。

5.自己分析をおこなう際のポイントや注意点

自己分析をおこなう際のポイントや注意点

最後に、自己分析をおこなう際に意識すべきことや注意点について解説します。

5-1 自己分析の目的を見失わない

何のために自己分析をおこなっているのかを忘れないようにしましょう。特に、自分史やモチベーショングラフを作成する際はそれ自体が目的となってしまう場合があります。「今の自分を見つめ直し将来進むべき方向性を決めるため」という目的を忘れずに自己分析をするようにしましょう。

5-2 一回で完璧を目指そうとしない

自己分析は、これまであなたが経験した出来事をもとにおこないます。しかし、今後さまざまな経験を積んでいくなかで考え方や目標が変わる可能性もあります。

そのため、一度おこなった自己分析は完璧なものではなく、時間の流れとともに変化していくものであることを忘れないようにしましょう。

就職活動においても、活動を始める前に考えた自己分析は活動の途中で積極的に見直すことをおすすめします。「私はこれをやりたい人だ」と決めつけてしまうのではなく、会社説明会や面接の場で出会う社員の人や同じ就職活動生と接するなかで自分自身を振り返り、都度自分を見つめ直すことをおすすめします。

そうして自己分析を継続することは、あなた自身の可能性を広げることにつながります。

5-3 企業の求める人物像に寄せすぎない

自己分析をおこなうときは、志望する企業が求める人材に寄せすぎないように気をつけましょう。自分が本当はどういう人なのかが曖昧になってしまい、正確な自己分析ができなくなる可能性があります。フラットに自己分析をおこなえば、もしかするとあなたが当初志望していた企業よりさらに魅力的だと思える企業が見つかるかもしれません。

しかし、自己分析の結果、志望企業が求める人材に自分は合わないと感じる場合であっても、決して後ろ向きにとらえる必要はありません。自分の長所、性格、価値観について自分自身でしっかりと把握し、ありのままのあなたの言葉で伝えることが重要です。

5-4 マイナスな部分にとらわれすぎない

自己分析をおこなうと、自分自身のマイナスな部分にばかり目が向いてしまい、どんどん後ろ向きの思考になってしまうケースがあります。

そんなときは、自分が感じるマイナスな部分を強みとして変換できないかを考えてみましょう。例えば、「自信が持てず不安になることが多い」ことを、「物事に対して慎重に取り組む性格」と言い換えるようなイメージです。

5-5 自分ならでは具体的なエピソードと結びつける

自分の強みや特徴を具体的なエピソードと結びつけると、より本質的な内容になり、相手に伝わりやすくなります。例えば、「私はリーダーシップのある人間です」と話すだけでは根拠に乏しく、聞き手の納得度を高めることは難しいかもしれません。

しかし、部活動やサークル、ゼミ活動、アルバイトなど、あなたならではのエピソードでリーダーシップを発揮した経験を具体的に話すことで、相手の納得度を高められます。

6.まとめ

自己分析をおこなうと、自分自身の長所や短所、性格、大切にしている価値観が理解できます。これは就職活動だけにとどまらず、あなたが社会人としてのキャリアを考えていくうえでも非常に有効です。就職活動は自分自身を振り返るよいきっかけだと考え、ぜひ丁寧に自己分析をしてみてください。

自己分析を始めるにあたってハードルを感じている人や、進めていくなかで行き詰まってしまった人は、My CareerStudyの「今すぐできる自己分析の基礎」講座を利用してみてはいかがでしょうか?

ワークシートを用いて実践的な自己分析が体験できるため、自己分析のヒントになるかもしれません。

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My CareerStudyは、あなたが自己分析を通じて自身の可能性を広げ、充実したキャリア形成がおこなえるよう、全力でサポートいたします。

執筆:My CareerStudy編集部

執筆:My CareerStudy編集部

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