論理的思考(ロジカルシンキング)とは?重要性や鍛え方のコツを解説

論理的思考(ロジカルシンキング)とは?重要性や鍛え方のコツを解説

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公開日
2023/12/15
更新日
2026/04/03

この記事は9分で読めます

論理的思考(ロジカルシンキング)とは?重要性や鍛え方のコツを解説

目上の人とのコミュニケーションにおいて、言葉遣いはその人の印象を大きく左右する重要な要素です。

この記事では、大学低学年のうちから身につけておきたい敬語の基本、間違いやすいNG表現の言い換え、シーン別の実践フレーズ、さらに好印象を与えるコミュニケーション術まで、言葉遣いのポイントをわかりやすく解説します。

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1論理的思考(ロジカルシンキング)とは?

論理的思考(ロジカルシンキング)とは?

論理的思考(ロジカルシンキング)は、水平思考(ラテラルシンキング)や批判的思考(クリティカルシンキング)と並び、ビジネスパーソンに求められるトリプルシンキングを構成する要素の一つです。

ここでは、論理的思考の意味や定義、批判的思考や水平思考との違いについて詳しくみていきましょう。

1-1論理的思考の意味と定義

論理的思考は、直感や感覚で物事を判断するのではなく、段階を踏みながら情報を整理し、問題を分析したうえで結論を出す能力のことです。

一見すると難しそうに思えるかもしれませんが、決して特別な能力ではありません。私たちは日々の生活を送るなかで、無意識のうちに論理的に考えています。

例えば、9時開始の授業がある場合、学校までの移動時間や身支度にかかる時間を考慮し、起床時間を決めるはずです。これも論理的思考の一例といえます。

仕事では、より抽象度の高い課題や不確定要素を扱うため、情報整理に時間がかかりますが、基本的な考え方は日常生活と同じです。

1-2水平思考(ラテラルシンキング)・批判的思考(クリティカルシンキング)との違い

論理的思考・水平思考・批判的思考の3つの思考法の違いは、以下のとおりです。

用語 概要説明
論理的思考(ロジカルシンキング) 物事を体系的に整理し、矛盾のない結論を導く
水平思考(ラテラルシンキング) 常識にとらわれず、柔軟な発想で新たな可能性を探る
批判的思考(クリティカルシンキング) 疑問を投げかけ、客観的な視点から物事を検証する

例えば「何時に起きれば学校に間に合うか」という問いで考えてみましょう。

論理的思考では「移動時間は何分か」「準備に何分かかるか」といった要素を整理し、筋道を立てて結論を導く過程が重視されます。

水平思考では「学校に通学する必要はあるのか」「オンライン授業にできないか」と、前提そのものを見直すのが特徴です。

批判的思考では「想定している移動時間で本当に間に合うのか」「電車が遅延する可能性はないか」というように、条件や根拠を疑い、多角的に検証します。

物事を段階的に整理して結論を導く論理的思考に対し、水平思考は既成概念にとらわれない自由な発想で新たな解決策を模索する点に違いがあります。

また、論理的思考では問いに対して根拠となる情報を分解・整理して筋道立てて考えるという過程が重要ですが、批判的思考では問いを複数の観点で見直し「本当にこの解決策でよいか」を見極めることが重視される点で異なります。

思考法によってアプローチが異なるため、課題の性質や目的に応じて使い分けることが重要です。

2論理的思考の基本的な思考法

論理的思考の基本的な思考法

論理的思考の基本的な思考法には、帰納法・演繹法・弁証法・アブダクションの4つがあります。各思考法の特徴や具体例を順に解説します。

2-1帰納法

帰納法は、実体験など個々の事象に共通するルールを見いだし、結論付ける考え方です。事実から共通ルールを見つける力は、ビジネスパーソンとして有効なスキルとなります。

例えば、ある学生のテストの点数が次のとおりだったとします。

  • 数学:90点
  • 化学:95点
  • 物理:88点
  • 歴史:65点
  • 国語:50点

結果を見ると、数学・化学・物理といった理系科目の点数が高い一方で、歴史や国語などの文系科目は比較的低いことがわかります。こうした共通点を見いだすことで、「この学生は理系科目が得意である」と結論付けることができます。

2-2演繹法

演繹法は、一般的なルールや前提と、観察事項と呼ばれる情報をかけ合わせ、結論付ける考え方です。

例えば、多くの人が健康に関心を持っており、健康的な食事を摂ることが重要だと認識している前提があるとします。しかし、実際は日々の家事や仕事が忙しいため、偏った食生活になっているという事象(観察事項)が起きているとしましょう。

この前提と観察事項を組み合わせることで、栄養士が監修したミールキットなど「簡単に作れて栄養価の高い食事が摂れる食品に需要がある」という結論を導き出せます。

2-3弁証法

弁証法は、1つのテーマとそれに相反するテーマを合体させ、新しいテーマを見いだす考え方です。具体的には以下のような例が挙げられます。

  • テーマ:働き方を原則出社にすることで会話が生まれ、組織の活性化に寄与する
  • 相反するテーマ:働き方の多様化によって、リモートワークを希望する人材が増えている
  • 新しいテーマ:出社・リモートのいずれも可能なハイブリッド式を導入し、チャットなどのコミュニケーションツールを整備する

テーマのなかで対立・矛盾する要素を機会ととらえることで、これまで考えもしなかったアイデアにたどり着く可能性が広がります。

2-4アブダクション

アブダクションは、発生した現象に対して法則を当てはめて仮説を導く思考法です。具体的には、以下のように仮説を立てます。

  • 1現象:自社商品の売上が大幅に低下した
  • 2法則:一般的に、競合他社が大きなキャンペーンをおこなうと、自社の売上は低下する
  • 3仮説:今回売上が低下したのは、競合他社がキャンペーンを展開したからではないか

アブダクションは、可能性の高い仮説を導く思考法であり、正しい結論につながるとは限りません。しかし、仮説を立てること自体が問題解決のきっかけとなるため、新たな発見につながる可能性があります。

なお、論理的思考にはここで取り上げたもの以外にも、PAC思考やメタ思考などさまざまな思考法があります。

思考法の詳細や使い方を実践的に学びたい人はMy CareerStudyの講座をご利用ください。

3論理的思考が重要視される理由

論理的思考が重要視される理由

ビジネスシーンでは、論理的思考ができる人材は高く評価される傾向があります。ここでは、論理的思考が重要視される5つの理由をご紹介します。

3-1問題解決能力や対応力が向上する

論理的思考が身に付いている状態は、原因と結果の関係性を矛盾なく整理できる状態とも言い換えられます。そのため、論理的思考が身に付くと、問題解決能力や対応力の向上が期待できるでしょう。

例えば、何かトラブルが発生した場合でも、どのような状態になれば解決できるのか、そのためにはどこを改善すべきなのかを素早く導き出せます。解決までの筋道を明確にしたうえで行動に移せるため、落ち着いて適切に対処できるはずです。

反対に、論理的思考が身に付いていないと、適切な対応ができず、解決に時間がかかるケースもあります。

ミスやトラブルはどうしても発生してしまうものです。そのときに適切な問題解決を遂行できるかどうかは、論理的思考と深い関係があるといえるでしょう。

日々、複雑な課題に直面するビジネスシーンにおいて、状況を整理しながら本質的な課題を見極められる力は大きな強みとなります。

3-2自分の考えを整理し、正確に伝えることができる

論理的思考を身に付けると、自分の考えを正確に相手へ伝えられるようになります。

例えば、数字のような定量的なデータを添えて説明できれば、相手の納得感は高まるでしょう。これは対面での会話に限らず、メールやチャットといったテキストコミュニケーションにおいても効果を発揮します。

また、このスキルは将来、社内での新規企画の立ち上げや、顧客への自社サービスの提案といった場面で大きな武器になります。情報を整理し、適切な言葉で根拠を語る能力が高まれば、会議や商談でのプレゼンテーション能力や提案力の向上も期待できるでしょう。

さらに、「結論」「理由」「理由の根拠」などを整理して、相手にわかりやすく伝えるというプロセスは「要約力」や「言い換え力」の向上にもつながります。

言い換え力や要約力については、以下の講座でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

円滑なコミュニケーションの取り方については、以下の講座でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

3-3意見や主張の説得力が高まる

ビジネスでは契約や報酬が関係し、利害関係が発生するケースが多くなるため、論理的思考がいっそう求められます。論理的に考えられるようになれば、意見や主張に一貫性が生まれ、説得力も高まります。

例えば、あなたが営業社員だった場合、顧客が知りたいのは提案されたサービスを導入するとどのようなメリットが得られるのかという点です。もし説明に矛盾や飛躍が生じれば、サービスの魅力が十分に伝わらず、契約に至らない可能性が高まります。

一方で、なぜ今このサービスを導入すべきなのかを論理的に説明できれば、主張の妥当性が明確になります。筋道の通った説明は顧客からの理解と納得を得やすく、成約率の向上につながるでしょう。

3-4誤った情報や根拠のない噂に振り回されなくなる

論理的思考が身に付いていると、以下のような考え方ができるようになり、誤った情報や根拠のない噂を安易に信じてしまうリスクを軽減できます。

  • 事実と個人の解釈を切り分けて考えられるため、主観的な意見に振り回されにくい
  • 物事の因果関係や相関関係を整理でき、情報の本質を見抜きやすい
  • 前提と結論にズレがある主張や、飛躍のある説明に気付きやすい

このように、情報を分析・整理する力が養われることで、あらゆる情報をそのまま受け入れるのではなく、適切に取捨選択できるようになります。

また、近年はAIの普及が進んでおり、活用する機会が増えています。

ChatGPTやGeminiなどは、質問への回答や整った文章を簡単に生成してくれる便利なツールですが、不正確な内容を生成してしまう「ハルシネーション」が発生したり、論理が飛躍したりする場合もあります。

論理的思考が十分でなければ、こうした違和感に気付けず、重要な資料や書類に誤った情報を記載してしまうかもしれません。AIをビジネスで効果的に活用するためにも、論理的思考は欠かせない能力といえます。

ChatGPTやGeminiの利用方法や使用時の注意点については、以下の講座や記事でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

3-5スキルアップ・キャリアアップにつながる

わかりやすく意見を伝える能力は、業界や職種を問わず、すべてのビジネスパーソンにとって欠かせないスキルです。そのため、論理的思考ができる人は、スキルアップやキャリアアップを実現できる可能性が高いといえます。

ビジネスシーンでは、以下のような場面で論理的思考を活かせます。

  • 社内でのプレゼンテーション
  • プロジェクトの進行やリスク管理
  • 上司への報告・相談
  • 部下の教育・指導
  • 顧客との商談

例えば、プレゼンテーションで結論から順序立ててわかりやすく説明できれば、上司の理解や納得を得やすくなり、社内での評価向上にもつながるでしょう。

こうした評価の積み重ねは、昇進の機会を広げるだけでなく、重要なプロジェクトへの抜擢を後押しします。担当できる業務の幅が広がれば、新たな知識や経験を得る機会も増え、さらにスキルが磨かれる可能性があります。

4論理的思考の代表的なフレームワーク

論理的思考の代表的なフレームワーク

論理的思考をおこなううえで代表的なフレームワークがいくつかあります。汎用的なフレームワークを4つご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

4-1MECE

MECEは「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive」の頭文字を取った造語で、「ミーシー」と読みます。

問題解決をおこなう際に、その事象を構成している要素を漏れなく、かつダブりなく洗い出すための論理的思考法の一つです。MECEのアプローチには大きく2つのパターンがあります。

トップダウンアプローチ

大きな課題やテーマが明確なときは、トップダウンアプローチが有効です。

事象を細かく分解し、それらが漏れなくダブりなく整理されているかを確認したうえで、実行策の検討に移ります。このような手順を踏むことで、体系的・俯瞰的に事象を考えられます。

ボトムアップアプローチ

ボトムアップアプローチは、ホワイトボードに付箋などで要素を貼り付けグルーピングし、全体像を描いていく方法です。

全体像が明確でないときや、分類方法のイメージが湧かないときに効果を発揮します。複数名で意見や考えを出し合うことで精度が高まるアプローチで、チームビルディングの研修などに用いられます。

MECEは、あくまで課題解決の通過点で用いられる手法です。MECEが目的になってしまわないように気を付けましょう。

4-2ロジックツリー

ロジックツリーは、問題の原因や解決策を論理的に明らかにしていくために用いられる思考法です。そのプロセスを図式化した際にまるで樹木が枝分かれしていくように見える姿から、この名が付けられました。

ロジックツリーには以下の3種類があります。

ロジックツリーの種類 目的
Whatツリー 網羅的に要素を分解して問題や要点を整理する
Whyツリー その出来事や問題が発生した原因を突き止める
Howツリー 目標や結果を達成するための方法や優先順位を明確にする

例えば、売上を上げたいという課題の解決策を検討する際には、下記のようなHowツリーを活用します。

Howツリーの例

三層目に並んだアクション内容のうち、どれをどの順番で実施すべきかを判断するには、売上が上がらない理由をさらに分析する必要があります。

このように、ロジックツリーは思考を可視化することで、頭の中が整理されます。また、他者に思考プロセスを共有できるため、アドバイスも得やすくなるでしょう。

4-3ピラミッドストラクチャー

ピラミッドストラクチャーは、ロジックツリーと混同されがちな論理的思考法の一つです。

ピラミッドストラクチャーは、話の流れを論理的に筋道立てて整理することに重きを置いています。プレゼンテーションの場で、主張を正しく聞き手に伝えるための事前準備として使われるケースが多くあります。

ピラミッドストラクチャーのイメージ

結論に対して根拠が下層へ続いていくため、ロジックが明確です。そのため、なぜそのように考えられるのかが伝わりやすくなります。

例えば、「論理的思考を身に付けるべきである」という結論を、ピラミッドストラクチャーを活用して説明する場合は以下のような構成になります。

  • 結論:論理的思考を身に付けるべきである
    • 根拠1:問題解決力が向上する
      • 根拠1-1:問題を論理的に分析でき解決策を見つけられる
      • 根拠1-2:問題の原因を特定できる
    • 根拠2:意見や主張の説得力が高まる
      • 根拠2-1:筋道立てて根拠を提示・説明できる
      • 根拠2-2:証拠を適切に活用できる

なお、今回は「問題解決力が向上する」「意見や主張の説得力が高まる」という2つの根拠を挙げていますが、必ずしも2つに絞り込む必要はありません。

この記事の内容も踏まえて、自分ならどう根拠を挙げるか考えてみましょう。

4-4緊急度/重要度マトリクス

緊急度/重要度マトリクスは、『7つの習慣』を執筆したスティーブン・R・コヴィー氏によって提唱されたタスク管理方法です。

まず、以下のような4象限のグラフを作成します。

緊急度/重要度マトリクス
区分 重要度・緊急度 具体例
A 重要度・緊急度ともに高い=最も優先度の高いタスク クレーム対応、期日が間近のタスクなど
B 重要度が高く、緊急度が低い=2番目に優先されるタスク 制度・ルールの改訂、研修・勉強など将来的に影響を及ぼす行動など
C 重要度が低く、緊急度が高い=3番目に優先されるタスク 日次・週次での営業報告など
D 重要度・緊急度ともに低い=最も優先度の低いタスク メインスピーカーではない会議や、社内イベントへの参加など

整理する際には、特にBの領域に注目しましょう。今すぐしなければならないことではありませんが、中長期で手をつけておくべきタスクだからです。

緊急度が高いタスクに目がいきがちですが、B領域にあるタスクを効果的に遂行すると実力が付き、A領域に入るタスクを減らすことにもつながります。

ここまで、論理的思考の代表的なフレームワークをご紹介してきましたが、実際のビジネスでは他にもさまざまなフレームワークを活用します。他のフレームワークについては、以下の講座でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

5論理的思考を鍛えるコツ

論理的思考を鍛えるコツ

目上の人へのコミュニケーションでは、敬語だけでなく、相手への気遣いや話し方全体の印象も大切です。ここでは、さらに好印象を与えるためのポイントを紹介します。

5-1会話を和らげる「クッション言葉」を活用しよう

クッション言葉とは、「恐れ入りますが」「お手数ですが」「差し支えなければ」など、本題の前に添える配慮の言葉です。依頼や質問、意見の提示をやわらかくし、相手に受け入れてもらいやすくなります。

例えば、依頼するなら「お忙しいところ恐縮ですが、資料をご確認いただけますでしょうか」、質問するなら「差し支えなければ、〇〇についてお聞かせいただけますでしょうか」、意見を述べるなら「大変申し上げにくいのですが、別の視点からも検討する余地があるかと存じます」といった表現が使えます。

5-2質問や依頼をするときの「相手への配慮」を忘れずに

質問や依頼をするときは、相手の時間や立場を意識することが重要です。「お時間のある時で構いませんので」「お忙しいところ恐縮ですが」と一言添えるだけでも印象は大きく変わります。

また、事前に自分で調べられることは調べておくことも大切です。質問の背景や、自分がどこまで確認したのかを伝えると、相手も答えやすくなります。

そして、対応してもらったあとは「ありがとうございます」「助かります」と感謝の言葉を必ず伝えましょう。こうした積み重ねが、信頼関係を築く土台になります。

5-3挨拶と感謝の言葉を習慣にする

どれだけ敬語を知っていても、基本的な挨拶や感謝ができていなければ、良い印象にはつながりません。「おはようございます」「こんにちは」「お疲れ様です」などは、明るくはっきりと伝えることを意識しましょう。

また、何かをしてもらったらすぐに「ありがとうございます」、ミスをしたらすぐに「申し訳ございません」と伝えることが大切です。言葉遣いは知識だけでなく、タイミングや態度も含めて相手に伝わるものです。

6学生・若手のうちに論理的思考を習慣づけるべき理由

学生・若手のうちに論理的思考を習慣づけるべき理由

論理的思考は学生のうちに習慣づけることをおすすめします。その理由には以下の4点が挙げられます。

6-1積み重ねによって得られるスキルだから

論理的思考は日々の積み重ねによって鍛えられ、その精度が高まります。社会人になってからも鍛えることは可能ですが、自由に使える時間が多い学生のうちから論理的思考力を意識しておきましょう。

6-2論理的思考はレポート作成にも求められるから

大学のレポートで高い評価を得るには、論理的思考が必要です。思いつくままに文章を書き連ねるだけでは、主張に一貫性や根拠が生まれず、説得力のある内容にはなりにくいでしょう。

論理的思考が身に付いていれば、課題の目的や問いを正確にとらえたうえで、全体の構成を組み立てられます。主張と根拠を対応させながら段階的に説明できるため、読み手にとって理解しやすく、質の高いレポートに仕上げることが可能です。

レポートの書き方のポイントについては、以下の記事と講義でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

6-3就職活動・面接でも「考える力」は評価されるから

論理的思考による「考える力」は、学生生活だけでなく、就職活動においても重要な評価項目です。

日本経済団体連合会が2021年に実施した調査によると、企業が採用の観点から大卒者に特に期待する能力として、72.1%が「論理的思考力」を挙げています。これは期待する能力のうち2番目に高い割合であり、ビジネスシーンで論理的思考がいかに重視されているかがわかるでしょう。

また、論理的思考が身に付いていれば、面接で自己PRや志望動機を伝える際にも、面接官に内容が伝わりやすくなります。想定外の質問にも、論理的に順序立てて考えることで、適切な回答を導ける可能性が高まります。

出典:一般社団法人 日本経済団体連合会「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果」

6-4社会人になってからも求められるスキルだから

論理的思考は、社会人にとって必須ともいえるスキルです。業務のさまざまな場面で活用でき、理想とするキャリアを築くための武器となります。

論理的思考は、2006年に経済産業省が提唱した社会人基礎力とも関わっています。社会人基礎力とは「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」のことです。

大きく分けると以下の3つの能力で構成されています。

  • 前に踏み出す力
  • 考え抜く力
  • チームで働く力

このうち考え抜く力は、現状を分析して課題を明らかにする力や、新しい価値を生み出す力などから成り立っています。論理的思考は考え抜く力を支える土台となるため、社会人として成長していくうえで重要な能力といえるでしょう。

社会人基礎力や考え抜く力については、以下の講座でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

出典:経済産業省「社会人基礎力」

7論理的思考を鍛えるために学生のうちからできること

論理的思考を鍛えるために学生のうちからできること

最後に、論理的思考を鍛えるために学生のうちからできることを4つご紹介します。まずはできるところから始め、慣れてきたタイミングでフレームワークに当てはめてみるなど、徐々にレベルを上げていきましょう。

7-1レポートや課題で思考の型を使ってみる

レポートや課題に取り組む際には、帰納法や演繹法、アブダクションなどの思考の型を用いると、論理的思考が鍛えられます。

例えば、調査データや事例をもとに一定の傾向を読み解く場面では「帰納法」が有効です。複数の事象から共通点を見つけ出し、そこから結論を導くことで、主張に説得力が生まれます。

一方、普遍的な法則や一般論を前提に結論を導き出す場合は「演繹法」が適しています。前提と結論の関係を明確にすることで、筋道の通った論理展開が可能になるためです。

また、観察された事実に対して仮説を立てるアブダクションは、考察や分析を深める際に役立ちます。

このように、目の前のテーマや課題の性質に応じて最適な思考の型を選択し、論理を組み立てていきましょう。

7-2グループワークで結論から話すことを意識してみる

普段の会話では、結論を最後に伝えている人が多いのではないでしょうか。しかし、グループワークでは結論から話すことを意識する必要があります。

最初に自分の結論を示すことで、何を主張したいのかが他のメンバーに明確に伝わり、議論がスムーズに進みます。また、グループの意見を発表する際も、結論を冒頭に置くことで論理的でわかりやすい構成になります。

ただし、結論から話すためには、考えが頭の中で体系的に整理された状態でなければなりません。慣れないうちは、ピラミッドストラクチャーのように図式化して、思考を整理するとよいでしょう。

7-3フェルミ推定に取り組んでみる

論理的思考を鍛える方法として、フェルミ推定に取り組んでみるのもおすすめです。

フェルミ推定とは、具体的なデータや十分な情報が手もとにない状況で、論理的な思考と仮の前提を用いて概算値を求める手法です。例えば、以下のような問題があります。

  • 東京都にある映画館の数は?
  • 日本にある自転車の台数は?
  • 日本のホテル業界の売上規模は?

フェルミ推定では、与えられたテーマに関連する知識を自分の中から引き出し、仮定を置きながら段階的に数値を導いていきます。このプロセスを通じて、発想力や段階的に考える力が磨かれます。

フェルミ推定は就職活動の選考過程で出題されることもあるため、事前に練習を積み重ねておけば、本番でも落ち着いて回答しやすくなるでしょう。

フェルミ推定の概要や具体的な手順については、以下の記事と講座でも詳しくご紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

7-4生成AIを壁打ち相手として活用する

学生生活で、講義内容の振り返りやレポート作成などにAIを活用している人も多いのではないでしょうか。AIの活用自体に問題はありませんが、自分で考えるべき部分までAIに任せてしまうと、論理的思考は育ちにくくなります。

論理的思考を鍛えるためには、まず自分で全体の構成を考え、その内容をもとにAIに出力させる方法がおすすめです。

ただし、AIの出力した情報がすべて正しいとは限らないため、以下のポイントを確認することが重要です。

  • MECE(漏れなくダブりなく)になっているか
  • 論理に飛躍や矛盾がないか
  • 自分が意図した論理展開になっているか
  • 情報は最新で信頼できるか

出力された情報の扱いに注意しながらAIとの対話を重ねていくことで、単に作業を効率化するだけでなく、論理的思考の向上にもつながるでしょう。

8まとめ

論理的思考を身に付けると、物事を体系立てて考えられるようになり、一見すると複雑な課題にも、スムーズに対応できる可能性が高まります。

ただし、論理的思考はすぐに習得できるものではありません。レポートや課題で思考の型を意識的に活用したり、AIを相手に壁打ちしたりするなど、少しずつ実践を重ねることが大切です。まずは、この記事でご紹介したポイントを意識してみることから始めてみましょう。

My CareerStudyでは、論理的思考や考える力を鍛える講座をご用意しています。長期的に役立つスキルを習得し、学生生活や就職活動、そして社会人としての活躍につなげたい人は、ぜひご活用ください。

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執筆:My CareerStudy編集部

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