
ChatGPTとは?シーン別の使い方や始め方、使用時の注意点を解説
- 公開日
- 2025/01/31
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OpenAI社が開発・提供する対話型AIサービス、ChatGPT(チャットGPT)。2024年8月時点のアクティブユーザー数は2億人を突破しており、大学生にも浸透し始めています。
この記事では、ChatGPTの概要や始め方、ChatGPTを使ってできること、大学生向けの効果的な使い方などをご紹介します。
ChatGPTに関して使い方をより学びたい人は、以下の動画講座も併せて参考にしてみてください。
My CareerStudyの動画講座ではアカウント登録をすることで誰でも無料で社会で役立つ知識やスキルを身につけることができます。
目次
1.ChatGPT(チャットGPT)とは?

ChatGPT(チャットGPT)は、ユーザーが入力した質問に対し、自然な会話形式でAIが回答してくれるツールです。
ChatGPTは米国サンフランシスコのOpenAIが開発したGPTという言語に基づいています。このモデルはインターネット上の膨大な情報を学習しており、複雑な表現も理解することができます。簡単な質問に回答してくれるだけでなく、文章の要約や英文の翻訳などさまざまな用途に利用されており、ビジネスの場での活用も模索されています。
基本的に無料で利用でき、アカウント登録をすればAIと会話を始められます。
2.ChatGPTの始め方

ここからは、パソコン版とスマートフォンアプリ版に分けてChatGPTの始め方を解説します。
①パソコン版

ChatGPTをパソコンで操作する際、システムをインストールするなど特別な手続きは必要ありません。アカウント登録さえ完了すればすぐに利用できます。
アカウント作成の手順は以下のとおりです。
POINT
- 1.公式サイト(https://chat.openai.com/auth/login)にアクセス
- 2.「Sign UP」を選択してアカウント登録
登録後にログインすれば、すぐに無料版(2025年1月時点ではGPT-4o mini)を利用できます。また、有料版を契約すればより高度なモデルを利用できるようになります。
②スマートフォンアプリ版

ChatGPTにはスマートフォンアプリ版もあり、iOSの場合はApp Storeから、Androidの場合はGoogle Playから「ChatGPT」と検索しインストールします。
アプリを起動するとログイン画面が表示されるため、パソコン版と同じくアカウント作成とログインをすれば利用可能です。
TODOはしなければならないことを書き出したリストであるのに対し、タスクでは各TODOがいつまでに完了するのかを明確にします。
3.ChatGPTでできること

続いて、ChatGPTがどのように活用できるかをご紹介します。
①文章の生成や翻訳

ChatGPTでは、AIに指示(プロンプト)をすることで効率的に文章を作成できます。
例えば、上記の画像のように記事のテキストを作成する場合や、メール文や資料・レポートの説明文の表現を整えてもらいたい場合に活用するとよいでしょう。
また、文章の日本語や英語への翻訳、誤字脱字の確認や文章の校正・校閲なども得意です。そのため、長い文章でもChatGPTを活用することで効率的にチェックができるようになります。
ただし、ChatGPTの出力するテキストには誤りや不自然な表現が含まれている可能性もあるため、自分でも読んだうえで参考にするとよいでしょう。
②文章の要約

ChatGPTは文章を要約したい場合にも利用可能です。
特定の文章を要約するように指示を出すことで、簡潔でわかりやすくまとめてくれます。指示を出す際に「100文字でまとめてください」「初心者にもわかりやすい表現で要約してください」など細かく条件を伝えることで、より希望に沿ったものを出力してくれます。
ただし、ChatGPTには文字数制限があるため、うまく回答を得られない場合は適宜文章を分けるなどして対応しましょう。
③アイデア出し

ChatGPTは、アイデア出しのサポートツールとしても利用できます。
例えば広告のキャッチフレーズのアイデアが思い浮かばないとき、ChatGPTに聞けば有効なアイデアを出してくれる可能性があります。また、大学のサークルでイベントを企画する際にイベント内容の案を出してもらいたい場合にも活用できるでしょう。
漠然とした質問でも具体的なアイデアを回答してくれるため、このように企画に悩む場面などで活躍してくれるでしょう。いったん仮の案を出してもらうことで、そこからよりよい新たなアイデアが生まれることもあるかもしれません。
④データの整理や集計

ChatGPTにデータの整理・集計をサポートしてもらうことも活用方法の一つです。
例えば、以下のようなケースが考えられます。
- 複数のデータをカテゴリごとにグループ化したい
- 複数のデータセットを1つのデータに結合したい
- 平均値や中央値などの基本統計を計算したい
また、データの集計や整理に加えて「表でまとめてください」のようにフォーマットを指示することも可能です。ただし、ChatGPTの集計結果が必ずしも合っているとは限らないため、自身でも結果を確認したうえで活用しましょう。
⑤ExcelやGoogleスプレッドシートの関数生成

ChatGPTを活用して、ExcelやGoogleスプレッドシートの関数を生成することも可能です。
実行したい処理を質問すれば適した関数を生成してくれるため、ExcelやGoogleスプレッドシートの活用の幅が広がるでしょう。もし、自分が知らない関数が生成された場合はどのような関数なのかも合わせて質問することで学びにもつながります。
Excelの使い方や基本的な関数については、My CareerStudyの以下の講座で詳しく解説しています。
また、以下の記事でもExcelの基本的な使い方をまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。
⑥プログラミングのコード生成

実装したい機能などを言語化してChatGPTに入力すれば、内容に応じたコードが出力されます。コーディングの作業が効率化され、短時間でプログラムを組むことが可能になります。
ただし、ChatGPTが生成したコードの回答精度にはムラが出る可能性があります。インターネット上のデータをもとに回答を出力する仕組みの関係上、情報源に間違いがあった場合、回答内容に影響するためです。そのため、ChatGPTの回答をそのまま実装するだけではなく、正常に動くかテストすることも必要です。
4.【大学生必見】ChatGPTの効果的な使い方

ChatGPTでできることを踏まえ、ここからは大学生活や就職活動での効果的な使い方を解説します。
①日常生活編
まずは、大学生活での活用方法について見ていきましょう。
課題レポートのサポート
レポート作成をすべてChatGPTで完結するのはNGですが、作業の一部をサポートしてもらう形で利用するのは有効です。
例えば、以下のような作業をChatGPTにサポートしてもらうとよいでしょう。
- レポートの骨組み(アウトライン)の作成
- レポートに使う参考文献の要約
- 作成したレポートの校正
大学の課題レポートでは、資料探しや参考文献の読み込みに苦労することがあります。そうした作業をChatGPTに任せることで、自分の理解が合っているのか、どこが資料の要点なのかを把握しやすくなります。
また、どうしても難しい場合はレポートの骨組み(アウトライン)のアイデアを出してもらうのもよいでしょう。さらに、レポート作成後に誤字脱字などの校正や内容の校閲をさせることで、レポートのブラッシュアップと質の向上につながります。
レポートの書き方やコツは、My CareerStudyの以下の講座で詳しく解説しています。
また、以下の記事でもレポートの書き出しやまとめるコツをご紹介しています。ぜひご覧ください。
語学学習の練習相手
ChatGPTは語学学習の練習相手としても利用できます。
自分が書いた文章が文法的に間違っていないかを添削してもらったり、間違っている箇所をどのように修正すればよいのか代替案を出してもらったりすることで、語学スキルの向上が期待できます。添削の結果にムラが生じることはありますが、添削作業をAIで完結できるのは大きなメリットです。
授業内容の復習
ChatGPTは、授業で勉強した内容を復習する際にも利用できます。
復習したい教科や分野を入力すれば、AIが自動的に復習問題や練習問題を出してくれます。それらの問題の解答を出力させることも可能です。
また、復習しているなかで浮かんだ疑問やそれに対する自分の考えをChatGPTに確認してもらうという活用方法もあります。そのうえで、教授にその疑問や自分の考えが正しいかを確認することで効率的に復習できるでしょう。
②就職活動編
次に、就職活動での活用方法について見ていきましょう。
自己分析の壁打ち相手
ChatGPTは、自己分析をする際のコーチング相手として利用できます。
例えば自己分析では、自分の今までの経験や努力したこと、過去に掲げた目標などを洗い出して「自分史」を作ることがあります。その際に、自分史のフォーマット作成をChatGPTに依頼してみましょう。
一例として「私にさまざまな質問をして、私の自分史を作成してください」「質問が終了したら表形式でまとめてください」と指示を出すと、「小学生時代に興味があった分野・教科は何ですか?」「小学生時代の印象的なできごとは何ですか?」などの質問をしてくれます。
最後には、自己分析の資料として活用できるよう質問と回答を表にまとめてくれます。
また、自分の学生生活やアルバイト、サークルなどのエピソードをChatGPTに入力して、「このエピソードから読み取れる私の強みと弱みを5個ずつ挙げてください」と指示を出すと、自分の強みや弱みを言語化してくれます。強みや弱みは言語化するのが難しいと感じる人も多いため、試してみるとよいでしょう。
自己分析の進め方や、ChatGPTを活用して自己分析をおこなう際のポイントについて知りたい人は、My CareerStudyの以下の講座もぜひ参考にしてください。
エントリーシート(ES)作成のサポート
エントリーシートの作成をChatGPTにサポートしてもよいでしょう。
自己PRや志望動機、ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)で自分が伝えたい内容を入力したうえで、より魅力的にするにはどうすればよいかをChatGPTに質問してブラッシュアップしていきます。
ただし、ChatGPTは内容が一般的かつ似通ったものになりやすい傾向があります。文章案はあくまでも参考として、最終的な文章は自分で手を加えて作成するとよいでしょう。
My CareerStudyでは、以下の講座でエントリーシートの基礎や書き方、ChatGPTを使ってエントリーシートを作成する際のポイントを詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
企業研究での情報収集
企業研究での情報収集にもChatGPTは活用できます。
応募先の企業の事業内容や商品・サービスの特徴、社風などを表にまとめてもらえば、他の企業との比較・分析に活用できます。その際、企業が公開しているサービス資料なども参考に入力するとよいでしょう。
My CareerStudyでは、以下の講座で企業研究の基礎を詳しくご紹介しています。ぜひご覧ください。
企業へのお礼メール作成
インターンシップ・仕事体験へ参加する場合や面接を受ける場合は人事担当者とメールでやり取りすることもあります。そのメールの作成や添削にもChatGPTが役に立ちます。
まずは自分でメールを作成したうえで、以下のようなポイントをChatGPTに確認してみましょう。
- 誤字・脱字はないか
- 尊敬語・謙譲語は正しく使われているか
- 文章の構成で改善点はないか
言葉の使い方が適切で読みやすい構成のメールを作成することで、人事担当者に好印象を与えられるでしょう。ChatGPTを活用しつつ、自分が伝えたいことを人事担当者に適切に伝えられるようにブラッシュアップしましょう。
5.ChatGPTを使用する際の注意点

ChatGPTは便利なツールですが、利用するうえで知っておきたい注意点もあります。ここでは、4つのポイントをご紹介します。
①回答が間違っていることがある
ChatGPTの回答は常に正しいわけではなく、ときには間違った回答が生成されることもあります。人名や年号、企業名、商品名など就職活動でも特に重要な情報が古かったり、間違っていたりすることがあるかもしれません。
また、参照するインターネットの情報がそもそも間違っている場合、ChatGPTの回答にも間違いが生じてしまう可能性があります。回答の正確性を担保するためにも、正しい情報ソースを自分で確認する必要があります。
②最新の情報を参照しない場合がある
ChatGPTの欠点として、最新の情報に対応していない点が挙げられます。実際、ChatGPTの公式サイトには以下のような記載があります。
- The knowledge cutoff for GPT-4o models is October, 2023.
- The knowledge cutoff for GPT-4o-mini models is October, 2023.
- The knowledge cutoff for o1 and o1-mini models is October, 2023.
- The knowledge cutoff for GPT-4o Realtime models is October, 2023.
- The knowledge cutoff for GPT-4o Audio models is October, 2023.
- The knowledge cutoff for the latest GPT-4 Turbo version is December, 2023.
2025年1月時点でのChatGPTの回答には2024年以降の情報は反映されません。2024年以降の最新情報を収集したい場合はChatGPTを利用せず自力で調査したほうが正確な情報を揃えられるでしょう。
③求めている回答を得られないことがある
ChatGPTは、質問に対して最適な回答をするように機械学習されていますが、質問の仕方次第で回答が変わる可能性があります。質問の言い回しによっては求めたものと異なる回答が表示されることもあるでしょう。
求めていた答えが返ってこない場合は、文章の表現を変えながら複数回質問してみましょう。
④個人情報の漏えいリスクがある
ChatGPTはパソコンにインストールして利用するのではなく、Webでアクセスして利用するツールです。
そのため、ハッキングなどの不正アクセスによってアカウント情報や個人情報が漏えいするリスクがあります。また、入力された情報がAIとの対話のなかで流出する可能性もあります。ChatGPTを利用する際は個人情報や大学・企業の内部情報などを入力しないほうがよいでしょう。
6.ChatGPTに関するよくある質問

最後に、ChatGPTに関するよくある質問をピックアップしました。気になる内容があれば、ぜひ参考にしてみてください。
①無料で使えますか?
ChatGPTは基本的に無料で利用できますが、より高性能な有料プランを利用することも可能です。2024年1月現在のChatGPTの料金プランは以下のとおりとなっています。
プラン | ChatGPT | ChatGPT Plus | ChatGPT Team | ChatGPT Enterprise |
---|---|---|---|---|
おすすめの人 | ChatGPTを 始めたばかりの人 |
分析や情報収集の生産性を 向上させたい人 |
複数人でChatGPTを 活用したい人 |
AIで労働力強化を 目指すグローバル企業 |
月額費用 | 無料 | 月20ドル | 月25ドル/人(年額課金) 月30ドル/人(月額課金) |
要問合せ |
AIのモデル | GPT-4o mini | GPT-4、GPT-4o、 GPT-4o mini |
GPT-4o mini、GPT-4、 GPT-4oなど |
GPT-4、GPT-4o、 GPT-4o miniなど |
そのため、ハッキングなどの不正アクセスによってアカウント情報や個人情報が漏えいするリスクがあります。また、入力された情報がAIとの対話のなかで流出する可能性もあります。ChatGPTを利用する際は個人情報や大学・企業の内部情報などを入力しないほうがよいでしょう。
②GPT3.5・GPT4・GPT4oの違いは?
ChatGPTにはいくつかのバージョンがあります。
GPT3.5はかつて無料版として採用されていたバージョンで、2025年1月現在はGPT-4o miniに切り替わっています。GPT4は3.5のアップグレード版で、テキストだけでなく画像の生成やより正確な回答、長い文章の出力などが可能です。GPT4oはGPT4の改良版であり、画像処理や音声認識の性能がさらに向上しています。
7.まとめ
ChatGPTは、テキストフォームに質問するだけでAIから回答が得られる、シンプルな操作性が特徴のツールです。情報収集や学習支援、資料・レポートの骨組みの作成など大学生にとってもさまざまな場面で利用できるでしょう。
ただし出力される回答に間違いがあったり、質問の仕方によって回答の内容が変わったりする場合があります。また、汎用的で類似した文章が量産されるなどの課題もあり、作業のすべてをChatGPTに置き換えることはできないのが現状です。ここでご紹介したメリットとデメリットを把握したうえで活用方法を考えてみましょう。
My CareerStudyでは、ChatGPTの活用術に関する講座をご用意しています。ぜひご覧ください。

執筆:My CareerStudy編集部
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