【初心者向け】Excel(エクセル)の基本的な使い方まとめ!機能・関数・ショートカットを紹介

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公開日
2024/8/9

この記事は6分で読めます

【初心者向け】Excel(エクセル)の基本的な使い方まとめ!機能・関数・ショートカットを紹介

Excelは長く必須のパソコンスキルの一つとされてきましたが、大まかな使い方はわかっていても「関数や数式を使いこなせる自信がない」「有効な活用方法がわからない」という人が多いのではないでしょうか。
この記事では、Excelを初めて使う人や、もっと使いこなせるようになりたい人に向けて、Excelの基本から便利な使い方までをご紹介します。

1.Excel(エクセル)の使い方を知ろう

Excelは、計算・グラフ作成・データ管理などさまざまな用途で活用できます。使い方を知っておけば、大学でレポートを作成するときや仕事で資料を作成するときの作業効率を高められます。

まずは、Excelの画面を見ながら何ができるのか解説します。

初めてExcelを使う人は、My CareerStudyの「学生から社会人まで使える! Excel使いこなし術(1)」も参考にしてみましょう。動画を見ながら理解を深めると、上達がより早くなります。

➀ワークシート

大きく表示された白いスペースは「ワークシート」と呼ばれます。このあと解説する「セル」の集合体で、Excelでは主にワークシート上で操作をおこないます。

➁セル

ワークシート内にある一つひとつのマス目を「セル」といいます。このセルに数値や関数を入力し、計算やグラフ作成、データ管理をおこないます。

➂行番号・列番号

ワークシート左部の数値を「行番号」、上部のアルファベットを「列番号」と呼びます。

「A1」はA列の1行目、「K10」はK列の10行目といったように、選択しているセルの行・列を確認できます。

また、少し応用的な使い方ですが、ワークシート内で非表示になっている箇所の確認も可能です。

例えば画像の赤枠では、行数が4から9に、列もCからFに飛んでいます。これは行・列をそれぞれ非表示にしている場合の表示です。


④スクロールバー

ワークシートの右側と右下にあるのは「スクロールバー」といいます。このバーをスライドさせることで、画面に入りきっていない行・列を確認できます。

⑤名前ボックス

左上にある小さなボックスは「名前ボックス」といいます。Excelのワークシート上で現在選択されているセルの位置を行・列番号で示しています。

例えば画像内で「ABC」と入力されているE列7行目のセルは名前ボックスでも「E7」になっています。このように自分で行と列を確認しなくても、今どのセルを選択しているか一目で確認できます。


➅数式バー

名前ボックスの右に表示されているのが「数式バー」です。セルに入力されている内容を確認したり、選択しているセルに直接関数や数式を入力したりできます。

画像ではセルに「20」と入力されていますが、数式バーには「=10+10」と数式が入力されています。
このように関数を設定した場合、セルには関数や数式の答えのみが表示され、数式バーには数式が表示されます。


⑦ズームスライダー

Excelの画面右下には、横線の両端に「-」「+」の表示があります。これはズームスライダーと呼ばれ、ワークシートを拡大したり縮小したりする際に使用します。

⑧リボン

画面上部のエリアを「リボン」と呼びます。図形を作成したり、ページのレイアウトを変更したり、入力しているデータを昇順・降順に並び替えたりなど、さまざまな機能をこのリボンの中から選択できます。

⑨タブ

リボンのうえにある「挿入」「ページレイアウト」などのエリアを「タブ」と呼びます。タブを選択すると、リボン内に詳細の情報が表示されます。

⑩クイックアクセスツールバー

最上部の左にあるバーを「クイックアクセスツールバー」と呼びます。
頻繁に使用する動作が表示されており、デフォルトでは「名前を付けて保存」「上書き保存」「やり直し」などが設定されています。

クイックアクセスツールバーはカスタマイズが可能なので、Excel操作に慣れてきた人は試してみましょう。
「ファイル」タブ→「オプション」を選択→左側のボックスから「クイックアクセスツールバー」を選択、と進めば、あなた好みの動作をクイックアクセスツールバーに反映できます。

また、Macユーザーの場合は画面上部の「・・・」をクリックするとクイックアクセスツールバーに表示したい動作を選択できます。

⑪ステータスバー

画面最下部に位置するのが「ステータスバー」です。
例えば以下の表のように、数値を入力しそれらを選択すると、ステータスバーに「平均値」「データの個数」「合計値」が表示されます。

他にも、セルに文字を入力している場合は以下のとおり編集モードになり、セルの選択状況を確認することも可能です。

2.【例題付き】関数や計算を学ぼう

数式の入力方法や関数を覚えておけば、Excelを使って素早くさまざまな計算ができるようになります。

四則演算

まずは基本的な四則演算から見ていきましょう。使用する記号は以下のとおりです。

足し算 引き算 かけ算 割り算
+ - * /

試しにセル内に「=30+2」「=30-2」「=30*2」「=30/2」とそれぞれ打ち込んでみましょう。自動で表計算がなされ、セルに「32」「28」「60」「15」と答えが表記されます。
このとき先頭に「=」を入力し忘れないようにしましょう。

SUM関数

SUM関数は、指定したセルに記入された数値の合計を計算する関数です。
以下の数式で求めることができ、()のなかに合計値を出したいセルの範囲を指定します。

=SUM(数値1:数値2)

例えば画像のような表がある場合、全員の全科目の合計値を出す場合は、Hの各セルを選択して数式バーに以下の数式を入力します。

Aさんの合計点数=SUM(C4:G4)
Bさんの合計点数=SUM(C5:G5)
Cさんの合計点数=SUM(C6:G6)
Dさんの合計点数=SUM(C7:G7)
Eさんの合計点数=SUM(C8:G8)

COUNT関数

COUNT関数は指定した範囲内で検索条件に一致するセルの個数を導き出す関数です。

=COUNTIF(数値1:数値2)

例えば、B2からB6の範囲内で数値が入力されているセルの数をカウントしたい場合は、以下のように入力します。

=COUNT(B2:B6)

IF関数・IFS関数

IF関数は、設定した条件を満たす場合と満たさない場合のそれぞれに応じて、結果を表示する関数です。

=IF(論理式,値が真の場合, 値が偽の場合)

またIFS関数は3つ以上の区別をおこなう場合に有効な関数で、127個までの条件を設定することが可能です。

=IFS(論理式1, 1が真の場合, 論理式2, 2が真の場合,……論理式127, 127が真の場合)」

例えば、400点以上はA判定、300点以上はB判定、それ以外をC判定とするような場合は以下の数式を入力します。

=IF(H4>=400,"A",IF(H4>=300,"B","C"))
=IFS(H4>=400, "A", H4>=300, "B", TRUE, "C")

SUMIF関数・SUMIFS関数

SUMIF関数は、ワークシート内にある一覧表のなかから条件にあった数値の合計を瞬時に求める関数です。
条件は一つしか設定できないので、複数条件を設定する場合はSUMIFS関数を利用する必要があります。

=SUMIF(範囲, 検索条件, 合計範囲)
=SUMIFS(範囲1, 検索条件1, 範囲2, 検索条件2,……)

例えば、前述した例題を使って「判定」が「A」の生徒の合計点の合計を求めるとしましょう。

この場合、判定が「A」のDさんとEさんの合計点を算出するため、以下のような数式になります。

=SUMIF(K4:K8, "A", H4:H8)

COUNTIF関数・COUNTIFS関数

COUNTIF関数、COUNTIFS関数は、指定したセルのなかから検索条件にあてはまるセルがいくつあるかを自動でカウントしてくれる関数です。

=COUNTIF(範囲, 検索条件)
=COUNTIFS(範囲1, 検索条件1, 範囲2, 検索条件2,……)

COUNTIFでは特定の条件のみ、COUNTIFSでは複数の条件設定が可能です。
例えば、以下の表を参考に、Aさんの平均点以上の科目がいくつあるかCOUNTIFを使って確かめてみましょう。

Aさんの平均点以上の科目を算出する場合には以下のように入力します。

=COUNTIF(C4;G4, “>=59”)

以下、Excelを活用する際によく活用する演算子を記載しました。イコールと不等号を用いて数値の大小を表現するのが特徴です。

条件式 演算子の意味と説明
A = 10 Aは10である
A <> 10 Aは10ではない
A > 10 Aは10より大きい
A < 10 Aは10より小さい
A >= 10 Aは10以上
A <= 10 Aは10以下

AVERAGE関数

AVERAGE関数は、指定したセルの値の平均値を計算する関数です。

=AVERAGE(数値1:数値2)

例えば、Aさんの平均点を知りたい場合、

=AVERAGE(C4:G4)

と入力すれば平均点が算出されます。

VLOOKUP関数・XLOOKUP関数

VLOOKUP関数・XLOOKUP関数は、指定されたワークシート内を検索し、特定の条件に合う値を取り出す機能を持った関数です。
VLOOKUPはワークシート内の左端の値を縦に検索し取り出しますが、XLOOKUPは左端でなくても問題なく値を取り出せます。
それぞれの数式は以下のとおりです。

=VLOOKUP(検索値, 検索範囲, 列番号, 検索方法)
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 返す範囲)

XLOOKUPは、返す範囲の後ろに「見つからない場合, 一致モード, 検索モード」などより詳細な検索を可能にする機能も備わっています。
例えば、出席番号をもとにAさんの判定を取り出す必要があるとします。

VLOOKUPの場合、以下の数式を入力します。

=VLOOKUP(A12, A4:K8, 11, 0)
  • 検索値はAさんの出席番号=A12
  • 検索範囲は左上の出席番号から右下のA評価まで=A4:K8
  • 列番号は「判定」列が選択範囲の左端から数えて何番目か=11(行目)
  • 完全一致している場合に値を取り出す=0

一方でXLOOKUPを使う場合、下記の項目を入力するとC判定が表示されます。

=XLOOKUP(A12, A4:A8, K4:K8)
  • 検索値はAさんの出席番号=A12
  • 検索範囲は出席番号の一覧=A4:A8
  • 返す範囲は表示したい判定の内容=K4:K8

XLOOKUP関数はVLOOKUP関数と異なり、検索値が必ずしも左端でなくてもよい、列番号は指定範囲のなかで何番目かではなく確認したい値が含まれている列を指定すればよいという点では、VLOOKUPより使い勝手のよい関数といえるでしょう。

MAX関数・MIN関数

MAX関数・MIN関数は、指定されたセルの範囲のなかで最も大きな数値・小さな数値を表示する関数です。
以下の表を参考に、国語の最低点と最高点を表示したい場合は、以下の数式を入力します。

=MIN(C4:C8)
=MAX(C4:C8)

数学、理科、社会、英語も同様の方法で、それぞれ最低点と最高点が簡単に表示されます。

3.Excel(エクセル)で表・グラフを作ってみよう

Excelを使うと、表やグラフを簡単に作成できます。実際に表やグラフを作成してみましょう。

➀表の体裁を整える

まずは表の体裁を整えます。グラフで可視化したい項目が同じ列もしくは行に並んでいるか、入力されている数値に間違いがないかを確認します。

また、リボンで「塗りつぶしの色」「フォントの色」「太字」などを選択して見た目を整えると視認性がよくなります。

➁範囲を選択して「挿入」から「グラフ」を選択する

グラフ化したい範囲を選択し、タブの「挿入」から「棒グラフ」を選択すると、横軸に科目、縦軸に点数を記載した棒グラフが完成します。

棒グラフ以外にも、折れ線グラフ・円グラフ・合計点数のなかで各科目の内訳を示す階層グラフ・統計など、用途に応じてグラフを選択できます。

➂「グラフ要素」で項目を設定する

グラフの右側にある+をクリックすると、グラフ要素から項目の設定が可能です。点数の目盛線の幅を狭くしたり、グラフのタイトルを記入したり、それぞれ誰が何色のグラフなのかを表記して何点取ったのかを数値で表記したりと細かな設定が可能です。

4.よく使うショートカットキーを覚えよう

Excelには、覚えておくと作業効率をさらに高められる便利なショートカットキーが存在します。なかでもよく使うショートカットキーをWindows・Macそれぞれご紹介します。

できること ショートカット(Windows) ショートカット(Mac)
セルのコピー Ctrl + C Command + C
セルのペースト Ctrl + V Command + V
選択範囲の切り取り Ctrl + X Command + X
直前の操作を元に戻す Ctrl + Z Command + Z
全選択 Ctrl + A Command + A
シート内検索 Ctrl + F Command + F
ブックの保存 Ctrl + S Command + S
文字を太字にする Ctrl + B Command + B
セルを中央寄せにする Alt→H→A→C Command + E
セル・行・列の追加 Ctrl + 「+」 Command + shift + 「+」
セル・行・列の削除 Ctrl + 「-」 Command + 「-」
アクティブセルを最終行に移動 Ctrl + → Command + →

5.Excel(エクセル)初心者がよくやってしまうミス

最後に、Excelを初めて使うときに起こりがちなミスもご紹介します。これらのミスに気を付けながらExcelを活用しましょう。

計算がずれてしまう

数式を入力しコピー&ペーストを使用すると、計算がずれてしまうケースがあります。以下の表を参考に解説します。

商品を購入する際に15%の手数料が発生する場合、A商品はC6の1,000円とC2の15%を乗じて150円となります。ここまでは問題ありません。
では、D6の数式をコピーしてB商品に該当するD7にペーストするとどうでしょうか。

D7の手数料金額が0円になってしまいます。数式バーを見てみると、C7は商品Bの金額なので正しいですが、C3は何も値が入力されていない空欄のセルです。
Excelは、行や列が移動すると、それに応じて入力されているセルも移動する仕組みとなっています。つまり、A商品から一つ下のセルへ移動したため、本来C2のセルで計算したかった手数料がC3にずれてしまったのです。
計算のずれを起こさないよう以下の方法を覚えておきましょう。

C2をドラッグしF4キーを押すと、上記のようにCをはさんで2つ$マークが表記されます。これは数式をコピーして下や横に貼り付けても、手数料を示すC2は固定されたままの状態を示しています。
この手順で、先ほどのとおりD6をコピー&ペーストしてみます。

手数料のC2は固定されたままで、正しく手数料金額が算出されました。
正しい数式を入力しているはずなのに計算が合わない場合は、まずは選択されているセルが正しいかを確認し、必要に応じて$マークを用いて作業の効率化を図りましょう。

「#N/A」や「#NAME?」が表示される

セルに「#N/A」や「#NAME?」が表示される場合、入力した数式が間違っている可能性が考えられます。

「#N/A」は数式の値がみつからないときに表示されます。対象範囲を誤っている場合やそもそもデータが存在しない場合が該当します。IFERROR関数を使うと「#N/A」表記をなくして空欄のままにできます。

また、「#NAME?」は主に関数のスペル表記を誤った場合に表示されます。例えば、VLOOKUPをVLOKUPと入力してしまうと、数式は正しくても「#NAME?」が表示されてしまいます。

セルに「#N/A」や「#NAME?」が表示された場合、どこかに入力ミスがないかを念入りにチェックしてみましょう。

連番を一つずつセルに入力してしまう

Excelの縦もしくは横に数字を1から順に入力していくとき、セルごとに「1, 2, 3, 4」と手打ちで打ち込んでいませんか?
間違いではありませんが、作業効率の点から考えるとオートフィル機能がおすすめです。

起点となるセルの右下にカーソルを合わせると十字形に変わるので、クリックしたままドラッグすると、連続性や規則性をExcelが判断し、自動で数値を入力してくれます。ぜひ活用してみましょう。

ただし数字が自動的に連番になってしまうため、すべて「1月」と入力すべきセルが「2月」「3月」「13月」「14月」と連番になるなど、思わぬミスが発生することもあります。オートフィル機能を活用した際は、こうしたミスがないか確認しましょう。

6.Excel(エクセル)の使い方を実践的に学ぶには?

Excelの使い方を実践的に学びたい人は、My CareerStudyが提供する講座を受講してみましょう。

Excelの基本から作業効率を高めるための実践的な内容まで、幅広くご紹介しています。自身でExcelに触れながらプロの講師による活用法を学ぶことで、学生生活やビジネスシーンで効果的に利用できるようになります。以下よりぜひ受講してみてください。

7.まとめ

Excelは、学生生活のなかで作成するレポートやビジネスでの資料作成、プライベートでのお金の管理など幅広いシーンで活用可能です。初めは覚えることが多く、関数の入力など慣れない作業に少しハードルを感じてしまうかもしれませんが、身に付ければ作業効率化の面ですぐに役に立つスキルです。

ご紹介したMy CareerStudyの講座も参考に、まずはExcelに触れることから始めてみてはいかがでしょうか。

執筆:My CareerStudy編集部

執筆:My CareerStudy編集部

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