タオルの研究所の仕事について
- この記事を書いた人物:
- K.T.(機械)・産業技術研究所 繊維産業技術センター
- 記事テーマ:
- シゴト図鑑 ~仕事内容・身につくスキル&必要なスキル~
Q 現在の職業をひとことで表すと?また仕事内容や目標指標を教えてください。
A タオルに関する研究、技術相談、依頼分析による企業支援です
私の現在の所属は愛媛県産業技術研究所繊維産業技術センターで、主に今治市の地場産業である今治タオルに関する研究をしています。産業技術研究所という大きなくくりで見ますと、他には食品や紙、窯業のセンターがあり、ものづくり分野(機械、金属、電気など)に関する研究・支援をする技術開発部、総務・会計・施設管理事務等の統括管理、研究開発等の企画調整・管理、産学官のコーディネートを行う企画管理部という部署もあります。
普段の仕事はタオルなど織物に関する研究をしており、新たな糸加工方法の開発や、ポリエステル糸を用いて保温性を高めたタオル、機能性を付与した不織布糸を用いて抗菌・消臭性能を持たせたタオルなど、一般的な綿素材のタオルだけでなく、綿素材以外の糸を用いたタオルの開発などもしています。最近では企業・大学との共同研究で、動物の毛が絡みにくいペット向けタオルの開発を行い、商品化に至りました。
また、企業からの技術的な相談も受け付けており、製造上のトラブルや消費者からのクレームの原因を調べるなど、企業の課題解決をサポートしています。また、大学等とも連携し、共同研究も行っているほか、企業からの受託研究も実施しています。
研究所の目標は様々な取り組みを通じ県内企業の発展に貢献することです。取り組みとしては研究成果の企業への技術移転、技術相談のほか、特許の取得と実施、共同研究、企業への成果普及や人材育成への取り組み、各種研究会への参加があります。
普段の仕事はタオルなど織物に関する研究をしており、新たな糸加工方法の開発や、ポリエステル糸を用いて保温性を高めたタオル、機能性を付与した不織布糸を用いて抗菌・消臭性能を持たせたタオルなど、一般的な綿素材のタオルだけでなく、綿素材以外の糸を用いたタオルの開発などもしています。最近では企業・大学との共同研究で、動物の毛が絡みにくいペット向けタオルの開発を行い、商品化に至りました。
また、企業からの技術的な相談も受け付けており、製造上のトラブルや消費者からのクレームの原因を調べるなど、企業の課題解決をサポートしています。また、大学等とも連携し、共同研究も行っているほか、企業からの受託研究も実施しています。
研究所の目標は様々な取り組みを通じ県内企業の発展に貢献することです。取り組みとしては研究成果の企業への技術移転、技術相談のほか、特許の取得と実施、共同研究、企業への成果普及や人材育成への取り組み、各種研究会への参加があります。

Q この職業で最も楽しいと感じる瞬間と大変な瞬間はいつですか?
A 自分の開発した技術が企業の製品に使われた時が楽しい
自分の研究成果である技術やタオル試作品のアイデアが企業の販売する製品に用いられた時が、最もこの仕事のやりがいを感じる瞬間です。今治タオルは「柔らかな肌触り、吸水性が良い」というのが特徴ですが、商品化にあたっては、1センチメートル角に切ったタオル片を水に浮かべて5秒以内に沈み始めるかをテストし、吸水性を評価するといった今治タオルブランドの品質基準をクリアする必要があり、企業は我々の成果技術を取り込みつつ、これらの基準をクリアして商品を販売されています。自分で開発した技術やアイデアを企業に売り込み、商品のかたちにしていくことは面白いと思っています。
また、大変だと思うのは、研究成果発表の準備の時です。発表の時に質問されることに答えられるように、根拠資料などデータを取りまとめることや、聞き手である企業様が理解しやすい資料を作成することは手間がかかり大変です。ほかには仕事のタイムスケジュール管理や相談してこられた企業への迅速な対応など、仕事の優先度が変わるときの切り替えが大変です。
また、大変だと思うのは、研究成果発表の準備の時です。発表の時に質問されることに答えられるように、根拠資料などデータを取りまとめることや、聞き手である企業様が理解しやすい資料を作成することは手間がかかり大変です。ほかには仕事のタイムスケジュール管理や相談してこられた企業への迅速な対応など、仕事の優先度が変わるときの切り替えが大変です。
Q この職業で身につくスキル&あると良いスキルは何ですか?
A プレゼン力、商品の企画力が身につきます
業務の中で研究成果等を発表する機会が多々あるので、プレゼンのスキルが自然と身に付いてきます。プレゼンする相手は上司や企業、一般の県民など様々です。また弊所では、糸さえあれば最終製品のタオルまで仕上げることができ、研究の中でタオルに使う糸の太さや配置、織組織、織物の糸密度、柄や色分け、といった織物の企画を自ら設計し、タオル織機で織りあげているため、織物に関する商品企画力が育てられました。
私は、配属当初は繊維に関する知識がゼロでしたが、周りの先輩方から織物の技術を教えていただき、繊維関連の文献や技術相談から知識を身に付けていったので、配属時に特殊な知識や関連スキルがなくても大丈夫です。
また、愛媛県ではデジタル化による業務の効率化を図るとともにデジタル技術を駆使し、様々な課題解決につなげることを積極的に取り入れており、CADやプログラミング技術など、これらに関するスキルがあると役立つでしょう。繊維産業技術センターにおいては、民間資格である「タオルソムリエ」の資格があると、その知識を研究や技術相談で活かすことができます。
私は、配属当初は繊維に関する知識がゼロでしたが、周りの先輩方から織物の技術を教えていただき、繊維関連の文献や技術相談から知識を身に付けていったので、配属時に特殊な知識や関連スキルがなくても大丈夫です。
また、愛媛県ではデジタル化による業務の効率化を図るとともにデジタル技術を駆使し、様々な課題解決につなげることを積極的に取り入れており、CADやプログラミング技術など、これらに関するスキルがあると役立つでしょう。繊維産業技術センターにおいては、民間資格である「タオルソムリエ」の資格があると、その知識を研究や技術相談で活かすことができます。

所属企業

愛媛県庁
「愛顔(えがお)」とは、未来志向の前向きな気持ちと思いやりの心が結集した愛のある笑顔のことです。
愛媛県庁では、「愛のくに 愛顔あふれる愛媛県」を基本理念として、心の充足と物質的な充足が調和した愛媛ならではの幸せのかたちを見つけ、それを創ることができる愛媛づくりを目指しています。
県職員の仕事は県の施策の企画立案・実施のほか、市町のサポートや広域的課題への取組み、学校運営等、多岐にわたります。