
大学生・社会人必見!タスク管理がうまくなるコツは?おすすめツールもご紹介
- 公開日
- 2025/01/14
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タスク管理に苦手意識がある人は少なくありません。しかしタスク管理がうまくできないと、自分が何をすべきかわからなくなったり、目標達成が難しくなったりするかもしれません。
この記事では、タスク管理が重要な理由や、タスク管理が上手な人と苦手な人の特徴、タスク管理に便利なツールなどをご紹介します。タスク管理が苦手な大学生・社会人は、ぜひご覧ください。
これから初めてタスク管理をするという人は、以下の動画講座も併せて参考にしてみてください。
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目次
1.「タスク管理スキル」が重要視される理由は?

そもそも「タスク管理」とは、発生した作業を細かく分け、それぞれの優先順位や期限を明確にして管理することを指します。
タスク管理ができれば、やるべきことの抜け漏れやスケジュールの遅延を予防できます。またチームで作業をおこなう場合は協力して仕事が進めやすくなり、効率性と生産性を高めるうえで大きな効果をもたらします。ビジネス、学業、プライベートなどシーンを問わず活きるスキルです。
例えばビジネスでは、社内のチームメンバーや社外の顧客と仕事をするケースが多いです。その際、誰が・何を・いつまでに完了させるのかがわからなければ、仕事を進めるのは難しいでしょう。仕事をスムーズかつ効率的に進めるうえでタスク管理は有効なスキルとなります。
また、学生のみなさんにとってもタスク管理は重要です。
例えば、授業やゼミでグループを作って研究や論文の執筆をおこなう場合や、部活・サークルの運営を円滑に進める場合など、学生生活ではさまざまなシーンで他の人との連携が必要となります。タスク管理を意識することで、研究や論文が提出期日までに完了しない、部活やサークルの運営に必要な取り決めができていないなどのリスクを低減できるでしょう。
また、大学や資格取得の勉強など、ひとりでこつこつ進める場合でもタスク管理の能力が試されます。資格試験の当日までに何をすべきか可視化し、何から取り組むか優先順位をつけて実行すれば、効果的に勉強を進められるでしょう。
このように、大学生のうちから意識的にタスク管理をおこなうことで学生生活を実りあるものにできるだけでなく、社会人になったときによいスタートダッシュを切れる可能性が高まります。
2.そもそもタスク管理・TODO・プロジェクトは何が違う?

タスク管理に似たものとして、TODOやプロジェクト管理といった言葉もあります。それぞれの違いを解説します。
①タスクとプロジェクトの違い
タスクとプロジェクトの違いを考えるうえでまず認識しなければいけないのは、プロジェクトは「タスクの集合体」であるということです。
タスクとはプロジェクトを推進するうえで必要な一つひとつの作業を指し、プロジェクトは複数のタスクを集めた全体の計画を意味します。
例えば、旅行を企画する場合は、旅行に行くことがプロジェクトにあたり、「必要な費用を算出する」、「日程や場所、旅行先で何をするのかを決める」といった細かい作業がタスクに該当します。
②タスクとTODOの違い
タスクとTODOは似た意味で用いられることが多い用語ですが、大きな違いは「期限の有無」です。
例えば、「部屋が汚れているから掃除をする」とメモ書きするのはTODOで、「明日のお昼に友人が家に来るから、今日の16:00までに掃除機をかけ、明日の午前中に水回りをきれいにする」などの具体的なスケジュールが決まっている場合はタスクとなります。
TODOはしなければならないことを書き出したリストであるのに対し、タスクでは各TODOがいつまでに完了するのかを明確にします。
3.大学生・社会人におすすめのタスク管理ツール

ここからは、タスク管理をおこなううえで大学生・社会人におすすめのツールをご紹介します。
①手帳
手帳(元から日付が記載されているもの)はコンビニやスーパー、文具店などで手軽に入手でき、筆記具さえあればどこでもタスク管理がおこなえます。
パソコンやスマートフォンにもアプリ・ツールとして手帳機能がありますが、紙の手帳であれば充電や通信環境がなくても利用できるため、利便性の観点からも有効です。
また、文字を直接書き込むことができるため記憶にも残りやすく、頭の中を整理するうえでも役立ちます。
一方で、後からタスクを追加したり実施日を変更したりすると、書き込んだ文字が見づらくなったり、書き直しが必要になったりするデメリットもあります。また、手帳の内容を他人と共有するためにはメールなどで直接伝える必要もあります。
頻繁に変更が発生するタスクや複数人との共有が必要な予定は別の方法で管理するなど、タスクの種類で使い分けるとよいでしょう。
②Googleカレンダー
GoogleカレンダーはGoogle社が提供しているツールで、日時や場所、詳細な説明、添付ファイルなどの情報をWeb上のカレンダーに集約できます。
例えば、カレンダーの〇月〇日の9:00-10:00に「レポート作成のために参考文献を探す」、「企画書の構成を考える」のようにタスクを登録できます。タスクに取り組むにあたって気を付けたいことなどは「メモ」に残すことも可能です。
また、他の人とカレンダーをシェアすることもできるため、上記のようなタスクを複数人で共有することも可能です。
企業によっては社内のスケジュール共有ツールとして採用しているケースもあるため、大学生の場合は社会人になる準備として活用してみてもよいでしょう。
利用にはデバイスや通信環境が必要ですが、シンプルで使い勝手が良く、タスク管理がしやすいツールです。
③Google ToDoリスト
Googleには、Googleカレンダーとは別にToDoリストツールもあります。
タスクリストの作成やタスクの分類・並び替え、通知設定、繰り返し設定、他ユーザーとの共有など幅広い機能が実装されており、GoogleカレンダーやGmailとも連携できます。そのため、スケジュールの確認やタスクの抜け漏れ予防の観点でも利便性の高いツールです。
④Excel・Googleスプレッドシート
ExcelやGoogleスプレッドシートにはタスク管理用のテンプレートが豊富に用意されており、初めてタスク管理用のツールを使用する場合でも簡単に活用できます。
「対応中」「完了」のようにステータスをプルダウン形式で設定し、選択式にすることで入力のミスや手間を省いたり、タスクの優先順位を色で分けて明確にしたりと、自分ならではのタスク管理ツールとしてカスタマイズ可能です。
また、Excelは多くの企業で広く活用されており、学生のうちから慣れておくと社会人になってからもスムーズに業務に取り組めるでしょう。
Excelの使い方については、My CareerStudyの以下の講座で詳しく解説しています。
また、以下の記事でもExcelの基本的な使い方をご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
⑤Trello
Trelloは、付箋紙をボードに貼り付けていく感覚でタスク管理ができ、チーム内での共有も可能なツールです。
タスクの「公開」と「非公開」が選択でき、例えば個人的なタスクは非公開にし、チームで共有すべきタスクは公開設定にするなど、タスク単位で柔軟に管理できます。
また、「未着手」や「最終確認中」のように進捗状況も直感的に確認できるのもTrelloの特徴です。各タスクの進捗状況が可視化されることで、チームで作業を進める際にタスクの割り振りや優先順位の調整がしやすくなります。
4.「タスク管理が上手な人」は何をしている?

次に、タスク管理が上手な人にはどのような特徴があるのかご紹介します。
①タスクが発生したらすぐに書き出す
タスクが発生したらすぐに書き出すというのは、タスク管理が上手な人に共通する特徴です。後回しにせずその場でタスクをメモすれば、抜け漏れの予防になります。タスクが発生したら、すぐに手帳やスマートフォンのカレンダーにメモすることを習慣付けましょう。
②タスクを可能な限り細分化する
タスクは可能な限り、見ただけですぐに作業に取り掛かれる内容にまで細分化しましょう。
社会人の場合は資料作成、学生の場合はレポート作成などとタスクの粒度を大きくしてしまうと、結局「何から手をつければいいんだっけ?」となり、取り掛かるまでに時間がかかってしまいます。
タスク管理が上手な人は、資料やレポート作成のための情報収集、構成の作成などやるべきことを可能な限り細かく分類し、タスクを見ただけですぐに作業できるようにしています。
③優先順位をつける
タスク管理が上手な人は期日から逆算し、まず何から着手すべきか優先順位を明確にすることを意識しています。各タスクの重要度と緊急度を見極め、順に完了させていくことで、効率的に作業を進めることができます。
タスクを整理する際には、以下のマトリクスの表を参考にしてみるとよいでしょう。

記載場所 | 考え方の説明 |
---|---|
A | 重要度も緊急度も高い トラブル対応や期日が近いプロジェクトなど最優先で取り組むべきタスクが該当 |
B | 重要度は高いが緊急度は低い スキルの習得など将来的な成果につながる取り組みや、計画的に進めるべきタスクが該当 |
C | 重要度は低いが緊急度が高い 緊急ではあるが他の人でも対応できるタスクや、突発的に発生した依頼業務などが該当 |
D | 重要度も緊急度も低い、減らすべきタスク 目的もなくスマートフォンを見てしまう時間など、時間を浪費してしまう活動が該当 |
④完了までの見込み時間をタスクごとに書き出す
タスクを完了させるためにどの程度の時間や工数がかかるかを予想して書き出すことも、タスク管理のポイントです。完了までの見込み時間は、少し余裕を持って設定すると予期せぬトラブルにも柔軟に対応できます。
加えて、どの程度の時間がかかるのかを正しく認識するスキルは、期日から逆算してスケジュールを立てるうえで有効です。
⑤実際にかかった時間を記録して振り返る
タスクを完了するのにどの程度の時間がかかったかを記録し、自身の見込みと実際の結果を比較することも、タスク管理が上手な人が意識していることです。
もちろん、最初から精度の高い見込みを立てるのは難しいですが、経験を積めば徐々に精度は高まります。タスクを時間単位で書き出して、それを振り返るクセをつけておくことで、同じタスクを再びおこなう際のスケジューリングが容易になるでしょう。
もし、想定よりも時間がかかってしまった場合は、その要因を分析することが大切です。具体的には、「何に時間がかかったのか」「効率的に取り組むにはどうすればよいか」を振り返ることで、タスクの処理能力が向上し、スケジューリングの精度もさらに高まるでしょう。
⑥自分に合った方法でタスク管理をおこなう
前述のとおり、タスク管理には手帳のようにアナログな方法もあれば、パソコンやスマートフォンを活用した方法もあります。タスク管理が上手な人はいろいろな方法を試し、どれが自分のタスク管理に合っているかを見極めています。
タスク管理の方法に正解はありません。自分自身が便利だと感じる方法で取り組むことが重要です。
⑦完了したタスクはステータスを変える
完了したタスクは、ステータスを変えたり削除したりするなど、状態がわかるようにしておくことが大切です。完了したタスクがそのまま残っていると、余計な確認作業が必要になってしまいます。
そのため、タスク管理のシートは常に整理された状態を保ちましょう。
5.うまくいかないのはこれが原因?タスク管理でよくやりがちなNG行動

最後に、タスク管理がうまくいかない場合に考えられる原因をピックアップしました。お悩みの場合はぜひ確認してみてください。
①タスクを先延ばししてしまう
「あとでやればよい」「この作業がひと段落したらメモに残しておこう」などと先延ばしにしてしまうと、タスクとして記載すべき内容を忘れてしまったり、最悪の場合プロジェクトの進行に支障をきたしたりする恐れがあります。
そのため、タスクが発生した場合はすぐに書き出して抜け漏れを予防することを意識しましょう。
また、タスクを先延ばししないために「5分ルール」を実践するのもおすすめです。5分ルールとは、「面倒くさいと感じるタスクでもまずは5分だけ取り組む」というものです。このルールを意識することで、最初の一歩を踏み出す心理的ハードルを下げ、タスクに取り組みやすくなります。やる気が出ず、主体性を持って行動するのが難しい場合でも、この5分ルールを実践すれば目の前のタスクに取り組めるかもしれません。
主体性を身に付けたい、もっと伸ばしたいという人は以下の講座も併せて受講してみましょう。
②作業時間を決めずに取り組んでしまう
作業時間を設定せずに取り組んでしまうと、集中力が切れやすくなり、非効率な状態で作業を進めてしまう恐れがあります。そのため、作業に取り組む時間をあらかじめ決める、集中力が切れたタイミングで少し休憩するなど、やみくもに作業を進めることのないように注意しましょう。
集中力を維持して作業を進めたい場合は、ポモドーロテクニックの活用がおすすめです。ポモドーロテクニックは、作業を25分ごとに区切りその間に5分程度の短い休憩を挟む手法で、集中力を維持しながら生産性を高める効果があるとされています。
③マルチタスクになってしまう
マルチタスクとは、複数の作業を同時並行で進めている、もしくは短時間でタスクを切り替えながら進めている状態のことです。
マルチタスクで作業を進めると、取り組む内容が短時間で変わるため集中力を維持するのが難しく、結果的に生産性が低下してしまう可能性があります。また、複数のタスクを行き来するなかで各タスクの進捗状況を忘れてしまうことも考えられます。
マルチタスクを避けるには、タスクの優先度を整理するのがおすすめです。先ほどご紹介したマトリクスを用いて重要度・緊急度を可視化し、優先的に実行すべきタスクから取り組むようにしましょう。
もし、どうしてもマルチタスクで進行しなくてはならない場合は、別のタスクに取り組む前にそれまでおこなっていたことをスマートフォンやパソコンにメモしておく、机に付箋を貼っておくなどして整理するとよいでしょう。
6.まとめ
タスク管理はさまざまなシーンで活用できるスキルです。特にビジネスの場では必須ともいえる重要なスキルで、「あの人に仕事を任せれば確実に期日までに完了させてくれる」と、顧客や社内の先輩・同僚・後輩から信頼を得ることにもつながるでしょう。
学生のうちからレポート作成やゼミの論文執筆などを通じてタスク管理を意識的に実施し、社会人としてよいスタートダッシュを切る準備をしておきましょう。
タスク管理ツールの活用術について、より実践的に学びたい人はぜひMy CareerStudyの講座も合わせてご覧ください。

執筆:My CareerStudy編集部
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