信頼に支えられ、誠実な挑戦が実を結んだ瞬間
- この記事を書いた人物:
- 梅澤岳・技術部 部長
- 記事テーマ:
- 忘れられないシゴトでの一言
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Q 忘れられない一言を教えてください。どんなシーンで誰からの言葉ですか?
A 長い挑戦が実を結んだ瞬間──胸に刻まれたお客様の一言
私が忘れられない一言は、お客様からいただいた「本当に良い樹脂を開発してくれた」という言葉です。この言葉をいただいたのは、接着剤用途の樹脂を改良していたときのことでした。私は製造から技術に戻って間もない時期で、技術者として新しいテーマに向き合っている頃でした。
その製品は、使用される接着対象が過渡期にあり、さまざまな問題が起きていました。従来の樹脂では性能が安定せず、お客様の製造工程でも不具合が発生している状況でした。その改善を目的とした依頼をいただき、樹脂の改良に着手しました。
ところが、実際には簡単に改善できる状況ではありませんでした。ラボで小スケールの合成はうまくいっても、実機での挙動が大きく異なり、期待どおりの性能が出ないことが続きました。自社だけでは評価しきれないため、お客様の協力をいただきながら、何度も実機で試験を繰り返しました。全国の現場へ出向き、お客様と一緒に条件をすり合わせていく日々でした。
取り組みは3年、4年とかかり、ようやく安定した性能を実現できる樹脂が仕上がりました。そのタイミングで、お客様からかけていただいたのが、あの「本当に良い樹脂を開発してくれた」という言葉です。長い時間をかけて向き合ったテーマだからこそ、胸に強く刻まれた一言でした。
その製品は、使用される接着対象が過渡期にあり、さまざまな問題が起きていました。従来の樹脂では性能が安定せず、お客様の製造工程でも不具合が発生している状況でした。その改善を目的とした依頼をいただき、樹脂の改良に着手しました。
ところが、実際には簡単に改善できる状況ではありませんでした。ラボで小スケールの合成はうまくいっても、実機での挙動が大きく異なり、期待どおりの性能が出ないことが続きました。自社だけでは評価しきれないため、お客様の協力をいただきながら、何度も実機で試験を繰り返しました。全国の現場へ出向き、お客様と一緒に条件をすり合わせていく日々でした。
取り組みは3年、4年とかかり、ようやく安定した性能を実現できる樹脂が仕上がりました。そのタイミングで、お客様からかけていただいたのが、あの「本当に良い樹脂を開発してくれた」という言葉です。長い時間をかけて向き合ったテーマだからこそ、胸に強く刻まれた一言でした。
Q その言葉が印象に残っている理由を教えてください。
A 信頼に応え続けた先で届いた、忘れられないお客様の一言
この言葉が特に印象に残っているのは、単に製品を評価していただいたというだけではなく、「努力してきた姿勢そのものを見ていただけた」と実感したからです。
この樹脂改良のテーマは、最初から最後まで困難の連続でした。条件を変えて実験しても思うような結果が出ず、原因も見えにくい状況が続き、まさに“どつぼ”に入り込むような期間がありました。それでも諦めずに検討を重ねられたのは、お客様の現場で何としても問題を解決したいという気持ちと、技術者としての責任感があったからです。
加えて、このテーマは自社だけで完結せず、お客様の実機を使って評価を進める必要がありました。通常の研究開発以上に調整が複雑で、現場での試験の立ち会いやコミュニケーションも多く、お客様にとっても負担のかかる取り組みでした。そのような状況にも関わらず、私たちの取り組みを支えてくださったことへの感謝も大きくありました。
だからこそ、完成した製品が安定して使用できるようになり、お客様からあの一言をいただいたとき、「製品だけでなく、取り組みそのものを認めてもらえたのだ」と感じました。技術者として大切にしてきた姿勢が報われた瞬間であり、今でも心に残り続けている理由です。
この樹脂改良のテーマは、最初から最後まで困難の連続でした。条件を変えて実験しても思うような結果が出ず、原因も見えにくい状況が続き、まさに“どつぼ”に入り込むような期間がありました。それでも諦めずに検討を重ねられたのは、お客様の現場で何としても問題を解決したいという気持ちと、技術者としての責任感があったからです。
加えて、このテーマは自社だけで完結せず、お客様の実機を使って評価を進める必要がありました。通常の研究開発以上に調整が複雑で、現場での試験の立ち会いやコミュニケーションも多く、お客様にとっても負担のかかる取り組みでした。そのような状況にも関わらず、私たちの取り組みを支えてくださったことへの感謝も大きくありました。
だからこそ、完成した製品が安定して使用できるようになり、お客様からあの一言をいただいたとき、「製品だけでなく、取り組みそのものを認めてもらえたのだ」と感じました。技術者として大切にしてきた姿勢が報われた瞬間であり、今でも心に残り続けている理由です。
Q その言葉から得たものは何ですか?
A 誠実な積み重ねは必ず届く──信頼が生んだ技術者としての確信
その言葉から私が得たものは、「粘り強い姿勢は必ず誰かに届く」という確信です。技術開発には時間がかかることが多く、すぐに結果が出るとは限りません。むしろ結果が出ない期間のほうが長いテーマもあります。その間、努力が目に見えず、正しい方向に進んでいるのか迷うこともあります。
しかし、あのテーマを通じて実感したのは、誠実に取り組み続ける姿勢は必ず相手に伝わるということです。お客様は製品の性能だけでなく、長い期間にわたって共に検討を続けたプロセスを見てくださっていました。最後にいただいた言葉は、技術的成果の評価であると同時に、取り組み方そのものへの評価でもあったと思っています。
それ以来、どんなテーマに向き合うときも、「成果はすぐに出なくても、取り組む姿勢が未来をつくる」という意識を忘れずに仕事をしています。困難な課題にぶつかったときも、焦らず、誠実に、一つずつ積み重ねていくこと。その姿勢こそが技術者の基盤であり、信頼を生むと考えています。
この経験は、私の技術者としての価値観を強く形づくった出来事でした。
しかし、あのテーマを通じて実感したのは、誠実に取り組み続ける姿勢は必ず相手に伝わるということです。お客様は製品の性能だけでなく、長い期間にわたって共に検討を続けたプロセスを見てくださっていました。最後にいただいた言葉は、技術的成果の評価であると同時に、取り組み方そのものへの評価でもあったと思っています。
それ以来、どんなテーマに向き合うときも、「成果はすぐに出なくても、取り組む姿勢が未来をつくる」という意識を忘れずに仕事をしています。困難な課題にぶつかったときも、焦らず、誠実に、一つずつ積み重ねていくこと。その姿勢こそが技術者の基盤であり、信頼を生むと考えています。
この経験は、私の技術者としての価値観を強く形づくった出来事でした。
この記事を書いた人物
所属企業
DIC北日本ポリマ株式会社
DIC北日本ポリマ株式会社は、DICグループの一員としてフェノール樹脂を中心とした多様な樹脂製品を製造し、地域と産業の発展に貢献している化学メーカーです。
1977年設立以来、宮城と北海道の2拠点で事業を展開し、時代のニーズに応える高品質な素材を提供しています。
社員が安心して働ける環境づくりにも力を入れており、ものづくりを通じて社会に価値を届けたい方に適した企業です。