成果が“形”になる喜びと、答えのない試行錯誤との向き合い方
- この記事を書いた人物:
- 梅澤岳・技術部 部長
- 記事テーマ:
- シゴト図鑑 ~仕事内容・身につくスキル&必要なスキル~
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Q 現在の職業をひとことで表すと?また仕事内容や目標指標を教えてください。
A アイデアを樹脂という“形”にする。開発・設計の仕事のリアル
私の現在の仕事内容は、合成樹脂の「開発」と「設計」が中心です。製造現場で量産されている樹脂の“もと”をつくる仕事と言えば、イメージしやすいかもしれません。研究室では、さまざまな原料を組み合わせてフラスコ内で反応させ、目的の性能が出る樹脂を合成します。そのうえで、用途に合わせた評価を行い、製品として成立するかどうかを確認していきます。
開発業務は、基本的には小さな試験の積み重ねです。試行錯誤を重ねながら、条件を少しずつ変え、反応の挙動を見極め、最適な配合や反応条件を探していきます。小さな成功と小さな失敗を繰り返しながら進む仕事であり、短期間で答えが出るとは限りません。
完成した試作品は、製造現場での量産試験に進みます。ラボでうまくいった条件が、大型設備では必ずしも同じ結果になるわけではありません。必要に応じて製造現場に立ち会い、調整や条件のすり合わせを行いながら、製品として最終形に仕上げていきます。
また、技術部としては「化学物質の管理」「応用評価」「品質に関する技術的サポート」など、周辺領域の判断業務も担っています。部長としての役割が増えた現在では、マネジメント業務が全体の半分近くを占めますが、私自身も実務に関わり続けています。技術者として経験してきたことを若いメンバーに伝えていくことも、今の私にとって大きな役割です。
技術部は人数が多くありません。だからこそ一人ひとりの影響が大きく、責任と同時にやりがいも感じられる職場だと考えています。
開発業務は、基本的には小さな試験の積み重ねです。試行錯誤を重ねながら、条件を少しずつ変え、反応の挙動を見極め、最適な配合や反応条件を探していきます。小さな成功と小さな失敗を繰り返しながら進む仕事であり、短期間で答えが出るとは限りません。
完成した試作品は、製造現場での量産試験に進みます。ラボでうまくいった条件が、大型設備では必ずしも同じ結果になるわけではありません。必要に応じて製造現場に立ち会い、調整や条件のすり合わせを行いながら、製品として最終形に仕上げていきます。
また、技術部としては「化学物質の管理」「応用評価」「品質に関する技術的サポート」など、周辺領域の判断業務も担っています。部長としての役割が増えた現在では、マネジメント業務が全体の半分近くを占めますが、私自身も実務に関わり続けています。技術者として経験してきたことを若いメンバーに伝えていくことも、今の私にとって大きな役割です。
技術部は人数が多くありません。だからこそ一人ひとりの影響が大きく、責任と同時にやりがいも感じられる職場だと考えています。
Q この職業で最も楽しいと感じる瞬間と大変な瞬間はいつですか?
A 結果が“形”として返ってくる。開発職ならではの達成感
この仕事の最大の魅力は、「成果が形としてはっきり見えること」です。研究室で数百グラムの試作品として生まれた樹脂が、製造現場で本格生産され、最終的にお客様の製品として社会に出ていく。その一連の流れを自分の目で確かめられることは、技術者として大きな喜びであり、何年続けても色褪せない達成感があります。
また、この仕事では経験の蓄積が非常に重要です。反応の特徴や判断の精度、またお客様や社内メンバーとの信頼関係は、長く働くほど深まっていく“技術者の財産”です。新しい発見や気づきが積み重なり、自分自身の成長を実感できる点も、この仕事ならではの魅力と言えます。
さらに、開発した樹脂が実際にお客様の現場で評価される場に立ち会えることも大きなやりがいです。「良い樹脂をつくってくれた」という声を直接いただける瞬間は、技術者として何よりの励みになります。人数が少ない組織だからこそ一人ひとりの担当領域が広く、自分の判断が結果に直結する責任と面白さがあります。
一方で、開発の仕事は簡単ではありません。思い通りの結果が出ないことは日常的で、反応が安定せず糸口が見えなくなる“どつぼ”の期間が続くこともあります。新規開発では数年単位の試行錯誤を要する場合もあり、出張や調整業務が重なると負担が大きくなる場面もあります。それでも、困難を乗り越えた先に得られる達成感や、お客様からの信頼の言葉が次のモチベーションにつながります。
技術の仕事は「簡単ではないが、その分だけ深く面白い」。それが、この仕事の本質だと感じています。
また、この仕事では経験の蓄積が非常に重要です。反応の特徴や判断の精度、またお客様や社内メンバーとの信頼関係は、長く働くほど深まっていく“技術者の財産”です。新しい発見や気づきが積み重なり、自分自身の成長を実感できる点も、この仕事ならではの魅力と言えます。
さらに、開発した樹脂が実際にお客様の現場で評価される場に立ち会えることも大きなやりがいです。「良い樹脂をつくってくれた」という声を直接いただける瞬間は、技術者として何よりの励みになります。人数が少ない組織だからこそ一人ひとりの担当領域が広く、自分の判断が結果に直結する責任と面白さがあります。
一方で、開発の仕事は簡単ではありません。思い通りの結果が出ないことは日常的で、反応が安定せず糸口が見えなくなる“どつぼ”の期間が続くこともあります。新規開発では数年単位の試行錯誤を要する場合もあり、出張や調整業務が重なると負担が大きくなる場面もあります。それでも、困難を乗り越えた先に得られる達成感や、お客様からの信頼の言葉が次のモチベーションにつながります。
技術の仕事は「簡単ではないが、その分だけ深く面白い」。それが、この仕事の本質だと感じています。
Q この職業で身につくスキル&あると良いスキルは何ですか?
A 思い通りにいかない実験が育てる“課題解決力”
合成樹脂の開発・設計に携わる技術職では、日々の実験や検証、顧客とのやり取りを通じて多様なスキルが身につきます。まず大きな特徴は、理系の専門知識を実践の中で深められる点です。フラスコでの小規模な合成から、工場でのスケールアップまで一連のプロセスに関わり、化学反応の理解はもちろん、材料特性や分析評価の知識が蓄積されていきます。特に樹脂の用途は接着剤、車部品、航空・宇宙分野など幅広く、製品ごとに求められる特性が異なるため、応用的な思考力も磨かれます。
また、開発は試行錯誤の連続であり、粘り強く取り組む姿勢や問題解決力が必然的に養われます。思い通りにいかない実験や、性能が出ない配合に何度も向き合う中で、原因を探る観察力、仮説を立てる思考力が身につきます。特に顧客の現場で実機評価を行うケースも多く、ラボの結果と実際の使用環境が異なることもあります。その差分を埋めていくプロセスは、技術者としての大きな成長ポイントです。
この職種で「あると良いスキル」としては、まず基礎的な化学知識が挙げられますが、それ以上に重要なのが「ものづくりが好き」という気持ちです。時間をかけて開発を進めるため、地道に取り組む姿勢や好奇心が成長を後押しします。また、製造現場を理解できると開発の幅が広がるため、現場のプロセスへの興味や理解力も武器になります。最後に、変化や失敗を前向きに捉えられる柔軟性も、この仕事で長く活躍するうえで大きな力となります。
また、開発は試行錯誤の連続であり、粘り強く取り組む姿勢や問題解決力が必然的に養われます。思い通りにいかない実験や、性能が出ない配合に何度も向き合う中で、原因を探る観察力、仮説を立てる思考力が身につきます。特に顧客の現場で実機評価を行うケースも多く、ラボの結果と実際の使用環境が異なることもあります。その差分を埋めていくプロセスは、技術者としての大きな成長ポイントです。
この職種で「あると良いスキル」としては、まず基礎的な化学知識が挙げられますが、それ以上に重要なのが「ものづくりが好き」という気持ちです。時間をかけて開発を進めるため、地道に取り組む姿勢や好奇心が成長を後押しします。また、製造現場を理解できると開発の幅が広がるため、現場のプロセスへの興味や理解力も武器になります。最後に、変化や失敗を前向きに捉えられる柔軟性も、この仕事で長く活躍するうえで大きな力となります。
この記事を書いた人物
所属企業
DIC北日本ポリマ株式会社
DIC北日本ポリマ株式会社は、DICグループの一員としてフェノール樹脂を中心とした多様な樹脂製品を製造し、地域と産業の発展に貢献している化学メーカーです。
1977年設立以来、宮城と北海道の2拠点で事業を展開し、時代のニーズに応える高品質な素材を提供しています。
社員が安心して働ける環境づくりにも力を入れており、ものづくりを通じて社会に価値を届けたい方に適した企業です。